叡智としての女性性/トリックスターとしてのアメリカ大統領
Posted at 09/04/24 PermaLink» Tweet
昨日。10時頃まで仕事、帰って来て食事、入浴、就寝。今朝は6時前に起きて職場のゴミを捨てに行く。まだ6時20分だというのに近くの高校生が大挙登校していて驚いた。部活の朝練だと思うが、すごい数だ。
8時前に松本に出かけ、操法を受ける。頭が緩まない感じがあったが、受けているうちにふっと意識がなくなっていて、「ハイ結構です」と言われて気がついた。すっきりした感じになった。帰りに介護用品の店に寄ったら湖岸沿いの道が混んでいて、帰り着いたら1時近くになっていた。
無意識の構造 (中公新書 (481))河合 隼雄中央公論新社このアイテムの詳細を見る |
河合隼雄『無意識の構造』を読みつづけている。この本はユング心理学の用語が丁寧に説明されていて、名前は知っていたもののその内容がよく分らなかったものをいくつも知ることが出来た。特にアニマとアニムス、自己(セルフ)の説明は非常に面白かった。私が今まで言葉を避け、イメージや身体の方向に惹かれていたのはアニマに引っ張られていたからだと考えるととても納得がいく。それも、生物としての女性性・ロマンチックラブ・聖なる女性・叡智という4段階あるアニマの、叡智としてのアニマに強く惹かれていたのだと思った。それを、「言葉を書く人」「言葉を使う人」として自分を規定しなおしたということは、ペルソナ=社会的役割としての自分をロゴスを使う人として定義しなおしたということになる。と考えるとすごく分りやすい。セルフの方も、意識の中心としての自我が自分の中心である西欧人と、無意識と意識を含めた心全体の中心としての自己が自分の中心である日本人、という定義がまたわかりやすいと思った。まあこの本は入門編だから、また特にこのあたりのところに集中していくつか読んでみると面白いかもしれないと思った。
操法を受けたあとにありがちなことなのだが、なんだかぼおっとしている。仕事はたくさんあるのだが、少しずつ片付けていかなくてはと思う。
***
書き忘れたが、アニムスについても大変面白いと思った。アニムスは女性の無意識内にある男性性の元型で、やはり力の段階、行為の段階、言葉の段階、意味の段階の四つがあり、肉体的な強さ、男性的な頼もしさ、導き手としての存在に対応するので、そのロゴスの働き方が「禁止」として強く働いたり、現実を無視して論理だけで突き進んだり、激しい怒り(アニムスの怒り)として働いたりするのだという。まあこのへん、私などから見て不可解な女性の内面というものがかなり上手く説明されているように思った。男も女も自分の中に女性性や男性性を抱えているというのは全くその通りだと思うし、それらを統合していくことによってより成熟した大人になるというのもその通りだと思う。なかなかこのあたりのところは興味深い。
***
さらに追記。アニムスとアニマという元型を知ってちょっと興奮したのだが、グレートマザーとかトリックスターとかいうものには今までも少々知っていたせいか、というかイメージがもうはっきりあるせいか、あまり関心が湧かなかった。ちょっとステロタイプ的にとらえてしまっているところもあるともいえる。
しかし今改めてトリックスターということを考えてみると、核廃絶を言うアメリカの大統領であるオバマというのはある意味トリックスター的だなと思った。それを言い出すと、テロとの戦争を言い出したブッシュJrもトリックスター的である。元来、アメリカの大統領というのは権威の象徴というよりはどうもトリックスターと見た方が妥当なんではないかという感じがある、という気がした。
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