新しいスペースと一つの犠牲/朝青龍/作家の真骨頂/椿を生ける

Posted at 09/01/27

昨日。午前中は部屋の中を片付けようと思っていろいろ試してみたのだがどうもうまく行かず、少し手をつけてみたもののあまり引っ掻き回すとせっかく収まっているものが傷口が広がっていくということに気がつき、途中で中止した。今考えて見ると、何か新しいスペースを作るということは今ある何かを犠牲にするということなのだ。ゼロサム的なんだな。雑誌の山もそうだし、とりあえず机やテーブル、何かの上においてあるものは何の理由もなくそこにあるわけではなくて、それを動かしてそこにあらたに何かを置くということはそこで不便や不都合や美観的な問題が発生することなのだ。「いまや処分していい」というものはないわけではないのだけど、実はそんなに量がないし、「いまや処分していいんだけどなんか後ろ髪が引かれる」というようなものも多くて困る。実際、「絶対使わないよなあ」と思ってしまいこんでいた花瓶を今引っ張り出して使っているわけで、そういうことって本当にわからない。

友人からメールが来て午後銀座で会うことにしたら、別の友人からもメールが来て少しメールで会話。梅の花がよく咲いている写真が添付されていた。盆栽はまだ手を出していないが、なかなかいいものだと思う。鉢植えのものは今まであまりうまく育てられたという思いがないのでなかなか手を出しにくいが、本当は木の花も好きだ。

朝青龍はすごいとは思うが、かっこいいとは思わない。相撲は様式美の世界だから、そこに露わな闘志を見せることはあまり望ましくない。高見盛くらいの番付ならそれでもいいのだけど、横綱では土俵上のガッツポーズや花道の万歳は止めてもらいたいと思う。もう定着してしまったが、土俵下での優勝インタビューも私は好きではない。でもあんまりそういうことを言っていると日本人の若手の力士志望がもっと減っていってしまうんだろうなあ。こういうことは如何ともしがたい。相撲がなくなるよりは、多分ましなんだろうと思う。

午後銀座に出る。約束の時間よりだいぶ早くつくと思ったのに、結局そう早くもなかった。待ち合わせの書店の前であったので、そのままアンティークモール銀座に行く。いろいろ面白くはあったが、欲しいものはなかった。着物が多かったな。ガレやラリックの本物が見られたのはよかったけど、本物ではとても買えません。今のところここは、目を養いにいくところという感じだった。

それから「野の花 司」へ。前回行ったときは二階のカフェが混んでいたのでお茶はしなかったのだが、昨日は空いていた。下で少し花やミニ盆栽を見たあと、二階でコーヒー。黒糖とクッキーがついていた。花器も少し見たがやはり高いなあと思う。でもあとでやっぱり買っておいてもよかったなと思ったのだけど。

下に降りてもう一度花を見て、白い椿を二本買った。開いている花は一玉300円、つぼみは一玉550円。合わせて1150円。やっぱり木の花はいいなあ。

それから東京国際フォーラムに歩き、「ラメールリッシュ」のセルフカフェへ。今見たら、他にもカフェは丸の内仲通り側にあるんだな。中央広場側のここしか知らなかったからここへいったのだが、ザッハトルテは悪くなかった。

友人と別れてそのまま丸ビルへ行く。丸ビルのショップをいくつか見たが、新丸ビルのイカにもニューリッチ向けの内装よりも、こちらの方が落ち着いていていいなあと思った。いくつか店を回ったが、最終的にPlants・Plantsでガラスの花瓶を一つ買った。この店は落ち着くなあ。結局、水盤のようなタイプの花器は今回は買えなかったけど。また探してみよう。

日本数奇 (ちくま学芸文庫)
松岡 正剛
筑摩書房

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向かいの青山ブックセンターで本を二冊買う。松岡正剛『日本数寄』(ちくま学芸文庫、2007)と『茶庭・小庭づくり』(淡交社、2006)。松岡を少し読むが、松岡の今まで読んだ文章の中では飛びぬけて面白いと思った。彼は京都の呉服屋の息子なのだそうで、なるほどと思ったが、こういう正統的な伝統文化について書くのが本当は彼の真骨頂なのだと思った。彼のように幅広くいろいろなものを書いている人は、結構つまらないものはつまらないのでそういうところで自分の中で評価を落としてしまうけれども、その人の本当の力が発揮されている本を読まないとよいものを得られないまま見過ごしてしまうことになるのだなあと思った。少しずつ読みたい。『茶庭』の方は見ているだけで楽しい。

茶庭・小庭づくり―施工プランと実例21

淡交社

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新丸ビル地下の『えん』で夕食を買って帰宅。帰って来てお年玉年賀はがきの当選を見たら、100枚くらいしか来ていないのに5通も当たっていた。びっくり。

椿を生ける。木の花はなかなか難しい。写真を撮るのも。


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Title background photography
by Luke Peterson

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