買いたい本がない/ドライブ日和

Posted at 08/11/22

馬車が買いたい!―19世紀パリ・イマジネール
鹿島 茂
白水社

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鹿島茂『馬車が買いたい!』(白水社、1990)読了。ずっと気になっていたのだけど、ようやく読んだ。博覧強記の仏文学者が19世紀フランス文学に頻出するのに誰にもよく分らない「馬車」という題材を選び、そのステータス性を中心に分析していく。現在の車の格になぞらえた分析は、車に乗る人ならよく分るだろうと思う。まあでも猫も杓子も持っている現代の車と少なくともプチブル以上の一家の主でなければもてない19世紀の馬車とでは相当性格が違うけれども。でも社交のためには馬車が不可欠、というのはそこで文学が生まれていく感じがあって面白いなと思った。

今朝はまた10時過ぎに車を借りて蔦屋に行く。本を物色するが、本当にないなあ。田舎の本屋って本当に欲しい本がなくて、行くとめげてくる感じがある。高校生の頃はそんなこと感じずに、どんな本でも目を輝かせて(自分で言うのもなんだが)読んだものなんだがなあ。活字に餓えていた時代と活字が飽和している現代の自分。どちらが幸せかは難しいが、本を読みつづけて40代後半という人生のステージに至った人間にとって、読みたい本がある本屋が近くにないというのがいかに欲求不満のたまることかということは致し方ないものがある。

結局仕事関係の本を一冊だけ買い、帰りにローソンによってそのまま帰る。今日は本当にいい天気で、ドライブ日和。それは言うことなかったんだけど。

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by Luke Peterson

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