心の中の洗浄/表彰式の君が代はいつ聞いても気持ちがいい

Posted at 08/08/11

昨夜遅く、いや今朝早く、強い雨が降った。窓を網戸にして寝ていたので、雨の音がよく聞こえた。朝、5時前に目が覚めて、まだ暗い路面を10階のベランダから眺めると、もう少し乾きかけていた。昨日は一日、創造的なことは何もしなかったのでだいぶ疲れが取れた。起きだして、モーニングページを書いたり、活元運動をしたり。本の配置を少し変えることにして、CDと音楽テープ、文庫の入った棚に『王様の仕立て屋』を並べる。昨日は一日、ずっと『王様の仕立て屋』を19巻全部読み直していた。そうしようと思ったわけではないのだが、頭も体も疲労がピークに達しているとき、何かさし当たっては毒にも薬にもならない本やマンガを一日中読み耽るということが効果的な疲労回復になる。もちろん体が要求しているときでなければそんなことはしないけれども、ウォーキングが回復の特効薬である人もあればダイビングがそうである人も、また一日中寝ているのがベストという人もあろう。私の場合、意識レベルをそんなに落とさずに、適度の刺激があって、適度以上の刺激はない本を読み続けることが一番疲れが取れるようだ。心の中がちょうどよく洗浄される。何もせずにぼおっとして過ごすのが水洗いだとすると、マンガを読むことは適度な洗剤を混ぜるような物だろうか。先週はだいぶ疲れたので、まる一日それにかけることにした。

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 18 (18) (ジャンプコミックスデラックス)
大河原 遁
集英社

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一昨日、6時半まで仕事をして上京。夏休み期間なので特急は混んでいる。指定を取った時点で既に窓側の席は満席だった。浅かったビックコミックを読み、弁当を食べているうちに半分以上の行程を走った。大月で急に列車が止まる。西八王子と八王子のあいだで人身事故で列車が止まっているという。それからあとはのろのろ運転になり、新宿着は1時間ほど遅れた。自宅着も、いつもなら10時前なのだが一昨日は11時になった。相変わらず中央線は事故や延着が多い。早く高尾まで複々線化しないものか。

そういえば高尾出身の中村美里選手が銅メダルを取ったそうで、今朝の地域ニュースで「高尾の誇り」と言われていた。本人は銅では不満そうだけれども、まだ10代なので次回もあるし、頑張ってもらいたい。内柴正人選手は金メダル。試合はリアルタイムでは見なかったが、表彰式はリアルタイムで見た。表彰式の君が代はいつ聞いても気持ちいい。胸がすうっとする。

自分のことは、結局自分ではよく分からないのだなと思う。蛸は自分の足を食うというが、最後まで自分の体を食い尽くすことは不可能なように、人間も自分自身のことを最後まで理解することは不可能なのだろう。だからある意味でいえば、自分自身のことにはある程度以上は深入りしない方がいい。考えても分からないことを考え続けるのは無駄だ。それよりは自分の外に意識を向けて理解や創造や変革に取り組んだ方がいい。そうすることによって自分自身のことも見えてくることがある。意識をどう外に向けて何に取り組むかが、その人の自己表現にとっても重要だ。

何かが苦手で、なかなか出来ないとき、自分の中に「出来ない理由」を探すよりも、一つ一つ基本的な事項を確認しなおして、できないところ、分かっていないところを点検してできるようにしたほうがいい。私が英語が苦手だったのは、英文法のかなり基礎的なところをきちんと理解しておらず、いい加減にしたまま来てしまったところがずいぶんあったことに30台を過ぎてから気がついた。そういうことも、自分の中に何か足りない物がある、とか思ってしまうとそれに向かい合うのが嫌になってしまうが、とにかくまず基本を再確認するのだ、というふうにプラグマティックに割り切って実際に取り組んでみれば、大概はそれで解決する。結局のところ、やればできるしやらなければ出来るようにはならないのだけど、それが違う問題に転換されてしまっていることが実際には多いのだと思う。

パソコンに向かったままでは、見えてくるものは限られている。なぜだかわからないが、ペンを持って原稿用紙に向かっているときの方がもっと違う何かが見えてくるように思う。何か書くことのきっかけをつかむのは、パソコンに向かっていてもだめなことが多い気がする。

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