死ぬときに私は何をしていたいか

Posted at 08/07/21

昨日から今日にかけて。朝7時台の電車で松本へ。松本でコインロッカーをさがし、市内を少し散歩。電車に乗って愉気の会へ。先生の話を聞く。いろいろ面白い話は多かったが、好きなことは死にかけていても出来る、という話に心の底が動かされた感じがした。今の私にとって、今にも死ぬ、というときにやっていたいことは何だろう。死ぬときに私は、何をしていたいと思うだろうか。その話を聞いて以来、そのことについて考えている。

実習も若い人に当たり、新鮮な感触だった。胸椎の4番と11番の感触が印象的。整体というのはこういうふうにして面白くなるんだろうなあと思った。みなで昼食後、時間がないので慌てて指導室を出る。私鉄の電車はもう出ていたので、炎天下を松本駅まで歩く。ぎりぎりのところだったが、田川を渡る時点で3分前。どんなに急いでもこれは無理だ。引き返して満月焼きを二つ買い、駅へ急ぐ。特急が出てから3分後。残念。切符を買い、改造社書店へ。本を物色。いろいろさがした結果、藤原正彦『天才の栄光と挫折』(新潮新書、2002)を購入。列車の中で読む。

天才の栄光と挫折―数学者列伝 (新潮選書)
藤原 正彦
新潮社

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時刻表で見ると次の特急は折り返しでなく、早めに入線することが分かったので20分ほど前にホームに。わりあいすぐドアが開いたので中で待つ。炎天下を早足で歩いたので汗だくになっていたので、トイレでTシャツを着替える。予定の列車に乗り遅れたので自由席だが、松本では空いていた。水を飲みながら『天才の栄光と挫折』、『芭蕉俳句集』を読む。

列車は塩尻で込んできて、小淵沢、甲府でほとんど満席。それにしても、いつもより乗車時間が長いので疲れた。甲府で乗ってきた隣のがたいのいいおじさんがビール一本で熟睡し、こちらにもたれかかってきたので閉口した。

4時過ぎに新宿着。まっすぐ帰ろうかと思ったが、御茶ノ水まで来て気が変わり、下車。新御茶ノ水のガイアに行こうと。丸善でピカソとクレーのカードを買う。坂を下って行ったらやけに若者が多くて御茶ノ水ってこんなに若者の多い町だっけ、と思ったら駿台予備校があり、そこにわんわんと若者が群がっていて、なるほど今日は夏期講習の初日なんだ、と合点合点した。

ガイアで豆腐とパンを買う。喉が渇いていたので近くのコンビニで水を買い、ついでなので神保町へ出る。書泉ブックマート、三省堂、東京堂ふくろう店、東京堂とはしごしていろいろ本を立ち読みしたけれども、結局買わず。新御茶ノ水で千代田線に乗る。帰宅。日が沈んでから夕食の買い物。ビールを一本買う。新日曜美術館で鈴木其一を見る。幕末なのだが、江戸琳派なんだ。面白いな。その後N響アワー。ボウイングの特集。ビールを飲みながら見ていたら途中で撃沈。炎天下をかなり歩いたので、それなりに消耗したんだろうと思う。夜中は2時半、5時、6時、と三回目が覚めたが7時にようやくちゃんと起きた。

「死ぬとき私は何をしていたいか」ということをなんとなく考え続けていたら、『美味しんぼ』にはまってしまった。私は実は『美味しんぼ』は全102巻持っているのだが、最近通して読み直すことはあまりなかった。通して、と言ってももちろん全巻ではないが、今日はどういうわけだかはまってしまい、40巻前後から80巻前後まで読んだ。だいたい1993年ごろから2000年ごろ。このあたりの作品が一番面白い気がする。基本的にストーリーはワンパターンだし、まあ水戸黄門の印籠のような物だ。このマンガの隠れた主人公は海原雄山だよなあ、と思ってみたりするが、しかし海原雄山だけでも話が成り立たないのは事実で、やはり親子関係、男女関係、時代を経ても不変の関係を軸にさまざまな話を盛り込んでいく、という手法は安定感がある。最近は食の危険性についての話が多く、話の筋が粗っぽいことが多くてやや閉口していたのだが、10年以上前はそんなこともなく、面白く読めていたのだ。1985年に連載が始まっているのでもう23年。主人公が結婚するまでに11年、親子が和解するまでにさらに12年。ある意味気の長い話だ。

夕方になってでかける。アイスクリームが食べたくなって、地元の駅前のヤマザキデイリーで買って食べる。東西線で大手町に出、丸の内丸善で本を物色。歴史関係で面白そうな本が二冊あったのだが、買わず。歴史認識を根本から覆すような本を今はあまり読みたい感じがしない。最近何度かこのブログに書いているけれども、自分にとって大事なことは当たり前のこと、常識、真理、知恵、というようなものだと思っている。最近、そういうものを強化するような本に飢えている。『美味しんぼ』には実はそういうところがあるので、そういうところに惹かれたのかなと思う。考えた結果、『タゴール詩集』(岩波文庫、1977)を買った。

タゴール詩集―ギーターンジャリ (岩波文庫)
タゴール,渡辺 照宏
岩波書店

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日本橋まで歩き、コレドの地下で夕食の買い物。地元の駅で降りて、夕涼みがてら歩いて家に帰る。やはり夏は夕方がいいなあ。12チャンネルで『和風総本家』を見る。夏の涼み方の特集。こういう番組も面白い。

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