萩原朔太郎『月に吠える』/カメラ日和

Posted at 08/06/04

昨日帰郷。少し早めに家を出たら東西線のダイヤが乱れていて、早めに出てよかったと思った。結果的に時間がずいぶん余って丸の内丸善で本を物色。岩波文庫の『萩原朔太郎詩集』を買う。編者は三好達治。三好は朔太郎と『氷島』論争をやっただけあって、『氷島』からほとんど作品を選んでいない。このあたりのところ、いろいろ微妙なところがある。

萩原朔太郎詩集 (岩波文庫)
三好 達治,萩原 朔太郎
岩波書店

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ただ読んだ感じでは、新潮文庫版よりこちらの方が読みやすい。ページ数も多いが配置も余裕があるように感じる。いずれにしても「抄」であるので、すべての作品が載せられているわけではない。新潮文庫版にも載っていなかった「およぐひと」がこちらも載せられていなかった。

しかし、『月に吠える』をちゃんと読んだのは(上記の理由ですべてではないが)はじめてだったのだけど、これはものすごい詩集だ。『青猫』の方が雰囲気が好きだったのだが、『月に吠える』の突き抜け方は全然違う。

『月に吠える』は一般に、「病んだ詩人の異常な世界」、という印象が強いように思うけれども、私はそうではなく、むしろ朔太郎が天地万物と交流しているとさえ感じた。さえぎるものは何もない、この世の森羅万象に共感しそこからポエジーを得る稀有な現象が生じているように思われる。

『青猫』は、それに比べると印象が限定されてくる。それは、「近代」とか「都市」とかがプッシュされて、同時に限定されてきているからではないか。『氷島』になるとそれはさらに「日本」に限定されてきて、さらにイメージの源泉が涸れてきているような気がする。『月に吠える』の朔太郎は自由自在だ。こんなすごい詩集を読んだことはない。

朔太郎について気づいたところはたくさんあるのだが、せっかくだからまともな詩論にまとめてみたいので、ここでは断片的に書いておきたいと思う。

午後から夜にかけて仕事。少しばたばたした。夜は早めに就寝。

朝は起床が6時半過ぎになった。モーニングページを書いて支度をし、父に愉気をして朝食を済ませてから松本に出かける。時間があったのではじめてタウンスニーカーというの(コミュニティ・バス)に乗ってみた。何だかうざったい感じだ。三重県の上野市でこういうのに乗ったときはわりあい感じがよかったのだが、これはどうもいまいちなのは、コースが旧市街の趣のあるコースではなかったせいかもしれない。まあないものねだりではある。操法を受け、土曜日の腹を下したことを言うと、腰椎二番の変動なので悪いものを出しただけで問題はない、とのこと。私はやはり上下型か。理屈を言ってもらえると納得する。

カメラ日和 2008年 07月号 [雑誌]

第一プログレス

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松本電鉄の駅まで歩く。時間を勘違いしていて駅の近くになってからダッシュした。松本駅で改造社書店に寄り、原稿用紙を買ったついでに本を物色。『カメラ日和』を久しぶりに買った。フォトブックが興味深かった。

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by Luke Peterson

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