大雪/『書く権利』/太ったキャラを描くのが許されない雰囲気

Posted at 08/01/23

今日は大雪。どのくらいかというとこのくらい。

朝目が覚めたときには降っていて、もう5時過ぎなのに降り続いている。これだけ降り続けた記憶は今までもあまりないなあ。何回も降ってかなり積もった、ということはあるけど、一回の雪がこれだけ積もったのを見たことはない気がする。

今日は遠いところでの仕事がないからいいけど、あしたは松本に出かける。これはもう駅からタクシーだ。もともと腰が痛いから仕方がないなとは思っていたけど、こちらでこれだけ降っているなら松本の方はどんなだろう。

そういえば数年前、高速でその仕事に行ったとき、かなり積もっていた高速の路上でスリップして雪だまりに突っ込んだことがあった。ありゃ恐かったな何も故障はしなかったけど。真夏のフロリダのインターステートでタイヤがバーストしてその場で数回転したことがあったが、あの時もタイヤを交換しただけだった。そういう運は強いと言っていいのか。いいことにしておくか。

仕事場の前も雪が多く、ときどき雪かきをする。腰は痛いけど、こういう仕事はまだ何とか動く。背中が張る感じはあるが。

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昨日帰郷。『ランドリオール』の1,5,6巻を持参。なんていうかほのめかし的というか、一読しただけでは意味がわからない場面が結構多く、何度か読み返して分ってくるところが多い。まあその評価は難しいが、好きな作品なら何度読んでも発見があるというのはいいことだろう。何度か読むことで新しい発見があるというのは小説ならよくあることだけど、マンガでも結構あるのだよな。昔読んだ作品でも諸星大二郎とかはそういうところがあった。

Landreaall 6 (6) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
一迅社

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中央総武緩行線が遅れが出ていてその影響で東西線が遅れる。オアゾの地下で「マリン」というお香とマンゴーのキャンディを買う。丸善でキャメロン『あなたも作家になろう』(風雲舎、2003)を買う。

あなたも作家になろう―書くことは、心の声に耳を澄ませることだから
ジュリア キャメロン,Julia Cameron,矢鋪 紀子
風雲舎

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この本は読みかけなのだが、つまりはThe Artist's way『ずっとやりたかったことをやりなさい』のライティングバージョンで、原題は"The Right to Write"、「書く権利」である。つまり、人の目や自らの気後れを理由にして「書くこと」が出来ない人たちに「書く人生」への導き役をする、という本だと考えればいい。自分史や自費出版ブームでもある日本では書くことそのものに対する気後れはあまりないような気はするが、どうなんだろう。でも、学校で「正しい書き方」を徹底的に仕込まれるような国では、描くということそのものを恐れる人が多くなってしまうのではないかという気がする。

ただいずれにしても書くことによって想像的な人生を送れるようにしよう、というのが作者のメッセージであって、作家志望の人々への文章教室というようなものではないが、書くという行為そのものを実行することを大変勇気付けてくれる本であることは間違いない。前書もそうだが、つまりは実行へのハードルを低くし、実行への勇気を供給する本だと考えていい。それは心理的なものだけでなく、エクササイズを通して気がつかない自分の中の壁のようなものも打ち破っていくことを目指すことは前書と同じなのだけど、まあ作家志望の人に対してもとりあえずはまず前書を読んでみたらどうかと勧めたい気がする。それだけ前書の方がより深く本質的なところに踏み込むものがある。まあでも魂をある種の危険に晒す部分がゼロとはいえないので、そういうのを避けたい、というか自我の強さにいまいち自身がもてない人はこの本の方がいいかもしれないとも思う。

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腰が痛かったり天候が悪かったりするとなかなか外出するのが億劫になるが、そういうときに自分のなかのイメージの湧き出る井戸に新しいイメージを補給することはなかなか難しい。創作を書いていると、思いのほかこの井戸をつかってしまい、かなり枯渇することが多い。魂の地盤沈下を引き起こしてしまう。

ネットでいろいろ見ていたら『ランドリオール』の作者のインタビューを見つけた。読んでいると、やはり漫画家というものはこれを書こうと思ってもなかなか編集サイドの主張や都合によって自分の書きたいものを書けるとは限らないものなんだなあと思う。「太ったキャラを書くのが許されない雰囲気」というのはなんだかよく分らないけど、「太ったキャラ=オタクへの冒涜」みたいな感じがあるのかな。ランドリオールに出てくるティティというキャラは確かに太っているけどカッコイイ、という作者の理想をうまく現し得ていると思う。

このインタビューも読んでいると面白くて引き込まれてしまう。ネットに好きなもの、面白いものを求めるのはもう無理なんじゃないかと最近思っていたのだけど、まだまだ面白いものが出てくる可能性はあるんだな、と思った。

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by Luke Peterson

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