精神的エネルギーを生かしきるために/ランドリオール:架空の世界での冒険譚/新風舎の出直しと誠実な再生を望む

Posted at 08/01/08

昨日。年末から書いていた小説を書き上げ、メール送信。なんだかあっけないが、原稿をすべてプリントアウトして穴を開けて紐で綴じて封筒に入れ、郵便局に持っていって簡易書留で送る・・・という手続きがすべて省略できるのは劇的に楽だ。募集によっては原稿を二部(もっと多い場合もある)打ち出して同じことを何度もやらなければならないこともある。それに比べると、作品そのものにかけられる労力がずっと増えるし、今後はこういう形式の募集を増やしたほうが出版界全体にとってもプラスになるのではないかという気がする。

違う仕事関係でも、以前は仕事の前に早めに行って自分でプリントを印刷しなければならなかったが、今ではメールで送っておくと印刷して用意してもらえるようになった。行けば仕事だけすればいいわけだから、劇的に集中度が高まる。こういういわば雑用が省かれることによって仕事がものすごくやりやすくなる。そういう雑用というのは、いわば精神的エネルギーの無駄遣いなんだよなあと思う。

仕事によっては雑用とは言い切れず、それをすることによって仕事の中身もずっと濃くなる、というものもある。合理化によってそういうものまで切り捨てられるのはよくないのだけど、省力化によって精神的エネルギーを高めることが出来る場合は、それを推進して行ったほうがいいのではないか。

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午後からアーチストデート。オアゾに出て「えん」で昼食をとった後、丸善でおがきちか『Landreaall』第1巻(一迅社、2003)と吉村葉子『激しく家庭的なフランス人 愛し足りない日本人』(講談社文庫、2007)を買う。

『Landreaall』第一巻、読了。これは面白い。架空の世界の冒険譚。こういうマンガ、今まであまり手をつけていなかったけど、もともとナルニアが好きで本を読む世界に入ってきたところがあるような私にとっては、こういうものに対する違和感はあんまりないということに気がついた。前半の「ランドリオール」がDXと妹イオンの冒険譚、後半「クレシェンドマリオン」は最初何のことだかよくわからなかったが、『スターウォーズエピソード1』みたいなもので、DXとイオンの両親の話だということにさっき気がついた。amazonでも「巻を追って行くごとに面白くなる」という評があるので、続きを読んでみようと思う。

Landreaall 1 (1)
おがき ちか
スタジオディーエヌエー

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『激しく家庭的なフランス人 愛し足りない日本人』は、最近小説のネタ的に考えていることと重なる感じがするので買ってみた。まだ読んでいない。

激しく家庭的なフランス人愛し足りない日本人 (講談社文庫 よ 26-4)
吉村 葉子
講談社

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自費出版大手の新風舎が事実上倒産したという。私も一時ここで自費出版を考えたことがないでもないのだが、結局どうしてもそうしたい、と思うほどの作品が書けていなかったのでそうすることもなかった。新風舎に関しては藤原新也氏の日記(最近更新されていない)などで問題点が取り上げられていたのを読んだこともあるが、そういうことも逆風になったのだろう。確かにビジネスとして曖昧であったり、少し信用しきれない感じのところもないではなかったので、支援企業も決定しているようだしまた一から出直して、誠実なビジネスとして再生させていただきたいと思う。

自費出版が独善的な内容が多いというのは確かだと思うけれども、出版や読書界にある種の風穴を開け、自由な風を吹き込んでいくことはこれからも大切なことだと思う。話題づくりの点でいろいろ上手なところはあったと思うので、誠実なやりかたでやっていけばまた見通しもつくのではないかと思う。期待したい。

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