あなたの個人情報を紛失した(かも知れないという手紙が来た)/私に属さなくなった街/ギターの音
Posted at 07/11/19 PermaLink» Tweet
丸善株式会社から手紙が届いていて、何かと思ったら個人情報を紛失したかもしれない、という。住所氏名、電話番号、クレジットカード番号、有効期限。ってことはどういうことなのかなあと漠然と考えながら出かけて郵便局と銀行で用事を済ませたり、日本橋に買い物に出たりしてみて、よく考えてみたら大変なことなんじゃないかという気がしてきた。手紙は集合郵便受けに戻してしまったので手元になく、文面がよくわからない。まあ今気にしても仕方ないと高島屋をウィンドウショッピングして、食事でもして帰ろうと思ってじゃあ丸善のカレーでも食べるかな、と丸善を上っていく途中で、そういえばまさにこの丸善が個人情報を紛失してくれたのだ、ということを思い出し、食べる気が失せた。
で、高島屋に引き返し、地下のイートインでイベリコ豚のポークカレーというのを食べる。ほうれん草と豚のスライスが黒いカレーに浮いていて美味しかった。
本来、プレッセに珈琲を買いに来たのでプレッセに行ったのだが、レジが長蛇の列になっていて買う気が失せた。一度帰ろうと思ったのだが思いなおし、上島珈琲店で黒糖ミルク珈琲を飲む。なんか気分がくさくさしているときにはこの味は美味しい。で、機嫌が直ったのでまたプレッセに行ったら列は短くなっていたので、キリマンジャロを買った。気合を入れなおして、丸善問題に取り組まなければと思う。
うちに帰ってきて、手紙の内容をよく読み返す。丸善が漏洩した、というよりは、NTTコミュニケーションズに委託していた管理において、NTTコムが輸送の途中に磁気テープをどこかに紛らしたらしい。サイトを見ると10月26日には発表されていたようだ。私は手紙が届いて初めて知ったのだけど。紛失した可能性のある個人情報は65万人分。うち14万人分がクレジットカード情報が含まれ、3万人分は銀行口座情報が含まれているという。関連の取引をモニタリングして被害は今のところ出てないというし、磁気テープの読み取りには特殊なOSやソフトも必要だということで、今すぐどうこうする可能性があるという問題でもないらしい。
よく考えてみると、私は丸善のインターネットショッピングを使っていたときは代金引換にしていたから、カードや銀行口座の情報は渡してない気もする。とりあえずそれがなければ今すぐ行動を起こさなければならないことはないわけだし、とりあえずそれだけは確認したいと思った。問い合わせ専用フリーダイヤルにかけると、まあ予想されたことだが話中。10回以上掛け直してみたが、受付時間終了の午後8時までにはつながらなかった。
手紙を読み直すまではクレジットカードを止めたりやることがたくさんあるんじゃないかとちょっと暗澹とした気分になっていたのだが、まあそんなに焦る必要は今のところはなさそうだということがわかってまあ安心した。ただ、カードや銀行の情報が本当に渡してないかだけは確かめておく必要があるけれど。65万人に対して一体どれだけの回線を用意しているんだろう。まあ絶対つながらないよねえ。
もう一つ別の仕事をしようとワードを開いたら必要なファイルがなかった。なんか馬鹿馬鹿しいな。明日帰郷してからやらなければ。
***
昨日はアーチストデートで府中に出かけた。私は7歳まで、府中に住んでいたのだ。東府中で降りて瀧神社。ここの崖でよく遊んだが、柵が出来て入れないようになっていた。ダンボールを尻に敷いて崖を滑り降りる、というのが流行っていたのだ。あのころはしょっちゅう怪我をしていたなあ。崖の下には狭い道があって、その反対側には有刺鉄線が張ってあったのだが、そこに手首を突き刺して血が吹き出たことがあった。今でも左手の手首に痕が残っている。そのときは大騒ぎだったが、今にしてみるとこんなに懐かしい思い出もない。
家の近辺を散歩して、近所の知っている人の多くはまだ住んでいることが分かった。小学校に行き、幼稚園に行く。子どもの足では遠く感じたが、こんなに近かったんだなと思う。中央高速をくぐって是政の側に出る。昔は田圃と畑ばっかりだったのに、マンションが林立していて目を疑った。おしゃれな建物に、きれいな若い奥さんがベビーカーを押す風景にいくつもすれ違った。今住んでる江東区では自転車の前後に子どもを乗せて思いっきりペダルを踏んでる小太りのお母さんばかり見ているので、なんだか違うなあと思った。是政の駅もなんだかおしゃれになっていてびっくり。是政大橋が斜長橋になっていてびっくり。
結局、記憶の中の府中の町というのは、もう現在の府中の町とは全然異なるものになっていて、この町を離れてから40年近く、私とこの町は全く別々に歩んできて、もう私はこの街に属してはいないし、この街ももう私のものではないんだとなんだか初めて納得が行った感じがした。花ニ嵐ノタトヘモアルゾ、「サヨナラ」ダケガ人生ダ。
是政大橋で多摩川を渡り、南多摩の駅まで歩いた。
***
のち、大学の最初のころ住んでいた上北沢から浜田山に歩き、新宿のカフェユイットでカシスビールを飲み(美味)世界堂に行って写真用のA4サイズの額を買い、銀座に出て山野楽器で音叉とピックとカポタストを買った。
A4サイズの写真を額に入れて飾り、音叉で調弦してマーチンの愛器を弾いて見ると、音がいい。考えてみたら当たり前なんだけど、ちゃんとした高さで調弦したときにギターというものはいちばんいい音が出るんだなあと思った。
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