思いがけないプレゼント/『みどりのゆび』読了

Posted at 07/11/14

昨日。10時半に出て丸善でコミックガンボをもらう。もう最近、『ステージガールズ』を読むのが楽しみでしょうがない。東京駅で弁当を買う。いつものお姉さんがいなくて少し残念。新宿で特急に乗る。月末から発車番線が変更になるようだ。今は普通のホームに比べてずいぶん南に偏っているので、それが工事開始前に戻るということだろう。今の特急ホームはどうするんだろうか。

天気のいい午後の車内。うとうと。突然停車。山梨市で人身事故だという。結局1時間停車して、1時間遅れになった。その間、野口晴哉『体癖1』を読みながらノートを取っていた。案外はかどった。いつもより1時間遅い車窓の風景は、昼下がりの光に包まれて、不思議な豊かさがあった。思いがけないプレゼントを受けたようだった。

ドリュオン『みどりのゆび』読了。30数年ぶりに読み直したが、ずいぶん難しいことを書いてあったり、ちょっとごちゃごちゃしているところもあって、小学1年生にはちょっと難しいだろうと思った。でも思い返してみると、やはり当時もそういう感想を持った気がする。大体面倒なことは「大人になればわかる」と後回しにする都合よい思考の子どもだったので、面白いところ、魅力的なところしか読んでなかったのだ。訳者あとがきに、「フランスの童話は詩的な表現や面白い言い回しがあり、美しい宝石のような作品になる、たとえば『星の王子さま』もそうです」みたいなことを書いてあったが、本当にそのとおりだと思った。私は『星の王子さま』より『みどりのゆび』の方が好きだったのはなぜだろうと思ったのだが、その作品の裏にある哲学がサン=テグジュペリのものよりドリュオンのものの方が好きだったんだろうと思う。主人公のチトはいい子なのだがいたずらっ子だ。王子様はちょっと子どもにしては落ち着きすぎだ。そのあたりのところかもしれない。

みどりのゆび (岩波少年文庫)
モーリス ドリュオン,Maurice Druon,安東 次男
岩波書店

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仕事場についたのは少し遅れたが、仕事が始まったのはそれから後だったので実害は生じず。それにしても空が青い。駅から実家への途中で、小学校の方に上がる階段の道を取ったのだが、欅だろうか、みごとに黄色に色づき、ときどき赤く色づいた小さな木をまじえて、原色の風景。それも自然の原色だ。三原色、という意味ではなくて、自然の原初的な色、というような意味になるかな。縄文時代、いやそれ以前から、日本列島に住む人々はこの色を見てきたのだろう。あるいはこの様変わりする風景に神を見たのかもしれないと夢想する。

夜まで仕事。それなりに忙しく。あがった後、父に愉気、プロフェッショナルを見ながら夕食。義足を作る人の話。両足義足でフルマラソンを走った人の話を聞いて驚いた。人間の可能性って本当にすごいなと思う。入浴、就寝。

起床5時。もう三時間睡眠という究極の短時間睡眠の時期は過ぎたらしい。今日はノーマルに5時間。それでも結構寝床の中でぐずぐずした。6時までモーニングページを書き、散歩。お城、小学校のグランドの裏側を回って川に出、それをそのまま遡って帰ってくる。正味一時間。低いところに出ているきりが朝日を浴びて神々しいように光っている。その上では南の山の上の方に光が当たり、これも神の山のようだ。朝日自体を見ることは出来ない。なんだか神秘的な感じ。明日はこの川をとにかく、湖の河口まで下ってみようと思う。


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