知的な意味での癒し/自分を掘り起こす/自己治癒と世界の危機
Posted at 07/08/26 PermaLink» Tweet
昨日。調子が上がらないと毎日書いているが、やはりあんまり上がらない。昨日の日記のあとのことを書こうと思って投稿時間を確かめたら午後5時を過ぎている。ああ、だから調子どうこうと書くこともないんだなと思う。
夕方丸の内に出かけて丸善で本を物色していたら塩野七生『ローマ人の物語』「終わりの始まり」29巻~31巻(新潮社、2007)が出ていたので買う。毎年秋に新しい文庫が出るが、もうそんな季節なんだなと思う。
ローマ人の物語 29 (29) (新潮文庫 し 12-79)塩野 七生新潮社このアイテムの詳細を見る |
最近amazonは新刊書の画像が出るのが遅いな。
ついでにマンガを物色していたら、選書のコーナーで山本博文『お殿様たちの出世 江戸幕府老中への道』(新潮選書、2007)を見つけ、かなり強い力で引かれたので購入。こういうものを買うのは、知的な意味での癒しなんだなとレジに向かいながら思う。別に直接何に役に立つわけではないんだが、読むことによって元気が出てくるもの。自分をチアアップするもの。そういうものを癒しというべきかどうかちょっと分からないが、歴史の知識が増えると言うことは、自分にとってそういうことのような気がする。
お殿様たちの出世―江戸幕府老中への道山本 博文新潮社このアイテムの詳細を見る |
時間をみるともう7時近い。『オーラの泉』を見たいなと思い、新丸ビルで夕食を買い、成城石井でちょっと変わったビールを二本(ドイツの上面発酵ビール、イェヴァーピルスナとメキシコの黒ビール、ネグラモデロ)買って帰る。
『オーラの泉』を見ながら食事をしていたら、食べ終わった頃に友人から電話がかかってきて少し話す。自分の目指すもの、は幻想的な若さに依拠するものではなく、もっと本来の人間の持っているものを掘り起こすようなこと、まあ時分の花よりまことの花、ということなんだなと最近思う。その自分にとってのまことの花を掘り起こすためにはどこを掘ればいいのか、ということが問題。今は身体性、宗教(信仰、信念)、というところに興味が行っている。何度もサーチしたところではあるのだけど、でもまだ掘り方が甘いようで分からないことが多い。自分というエネルギーを本当に燃やし尽くすことが出来るように、掘り、かつ、書く、こと。
外出したときにアイディアが浮かんだ場合に困らないようになるべくメモ帳を持って歩いてはいるのだが、携帯でメールを自分のアドレスに向けて打っておいて後で思い出せるようにする、ということも時々やる。何日か前のメールに「私の作品は自己治癒の手段だな」というのがあって、ああそういうことを書いたなと思った。まあ発表していない作品のことをあれこれ書いても仕方ないのだけど、自分の中の何かを修復するために書いた作品が多いことはたしかだ、そういう意識で書いたわけではないんだけど。夏目漱石がロンドンから神経衰弱になって帰ってきて、正岡子規の『ホトトギス』に「吾輩は猫である」を書いたのは自己治癒が目的だった、という話があるが、古今東西、文学というものにはそういう要素があると思う。それが作品としての普遍性を獲得するか否かは内容次第だが、「作者の内面の危機」と「世界の危機」が重なるところにしか普遍的な名作というかそういうものは誕生し得ないのではないかと今のところ思っているので、少なくとも「内面の危機」は内包されている。世界の危機と関係させられるかどうかは、まあこれからの工夫精進次第なんだろう。
「正しい正座」という記事をある文章で読んでやってみる。今までの自分の正座よりずっと姿勢がよくなるな、と思う。そういえば、「正座の仕方」とか、ちゃんと教わったことがない。型というのは大事だなと改めて思う。
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