阿久悠も使っていた?原稿用紙/精神科で処方される薬による薬物依存
Posted at 07/08/06 PermaLink» Comment(2)» Tweet
昨日。午前中は自治会の役員会があり、1時近くまで。主に月末の夏祭りについて。私などは全然分からなく、何年もやっている人たちの作る流れに沿っていろいろ作業するだけ。十数年に一度、こういうことに付き合うのもいいことかもしれない。
午後。友達から電話がかかってきて話す。何の話をしたか。結構ハードな内容だった気がするのだが、おおむね忘れた。どちらかが忙しくて会話が知りきれとんぼになることが最近多い。
いろいろやっていたら食事をしていないことに気がつく。3時過ぎに日本橋に出かける。カレーを食べたいな、と思っていたらコレドの地下のスープストック東京にカレーがあることを知り、入ってみる。味は単純だが、まあこんなものか。4時近くになってこの日の一食目だったせいか、食べたら急に眠くなってきた。丸善に出て本を物色するが、買いたいものなし。というか、本を読むパワーが減退してるな最近。地下の文具売り場で満寿屋の原稿用紙を買って帰る。そういえばここの原稿用紙、阿久悠も使っていたらしい。コレドに戻って夕食とキリマンジャロを買って帰る。
帰ってもなかなか集中せず。本を読むでもなく、物を書くでもない。テレビをつけても見たいものはやっていない。だいたい、一体いつから夏休みの夜だというのに巨人戦のナイター中継をやらなくなったのだ。仕方ないからTVKで横浜の試合を見ていたが、今ひとつぱっとしない。
夜中になってようやく原稿を書く気になって少しずつ書く。しかしまだ習作というか、いろいろなスケッチをしてみているような段階。全体像はまだ全然見えていない。
偶然テレビをつけていたら、向精神薬の薬物中毒のドキュメンタリーをやっていた。日テレでこんなドキュメンタリーをやってるんだ。もっと人が見そうな時間にやればいいのに。
向精神薬とか、リタリンという名前は以前から知っていた。こういうクスリがやばい、ということも知っていたのだけど、あまり具体的なことは知らなかった。私はそもそも薬というものが嫌いで、医者も行かない。どうしても行くしかないというときは行って処方された薬を飲むことは飲む。いざというときにと思って配置薬もいちおう置いてはいるのだけど、ほとんど使わなくて、3ヶ月に一度やってくる薬屋の人にいつもちょっと申し訳なく思う。そんなこともあって、少なくとも自分の問題としてはとらえておらず、薬物依存やクスリ好きというのは遠い世界の話だった。
こういう話で一番印象に残っているのは、長田百合子の著作を読んでいて、「不登校児でも、成人した人と向精神薬を服用している人は引き受けない」という話だった。よくわからないが、精神科で普通に処方している薬らしいということは分かったのだが、そんな危険なクスリをなぜ精神科が処方するのか、という謎が残っていた。
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リタリン、という薬の名前をどこで聞いたのかはよく覚えていない。合法ドラッグ、脱法ドラッグ、といった文脈で見たのだろうか。ただ「ヤバイ」という印象があっただけだった。
番組で紹介されていた女性は、鬱の症状から精神科でいろいろな薬を処方されているうちに合法ドラッグを紹介する有名な本でリタリンの存在を知り、処方してくれる医者を探し出してそこで手に入れるようになったという。パニック障害や呂律が回らなくなるなどの症状が実際に撮影されているのを見ると、この病気の怖さや薬物の副作用の怖さがよくわかる。
出演していた医師によれば、リタリンは本来ナルコレプシーの治療薬なのだという。ナルコレプシーは阿佐田哲也がかかっていたことで私なども知っている睡眠障害で、普通にしていても突然眠くなり、麻雀の牌を握ったまま寝てしまうこともある、という話を読んだことがある。そのほかADHD(多動性[学習]障害)の治療薬でもある(アメリカでは使われているが日本では適用症とはされていない)とネットで調べて知った。ナルコレプシー(日本では600人に一人の割合でいるそうだ。約20万人ということか)の治療薬としては、処方されたとおりに服用すれば安全な薬なのだという。
しかし別の医師が行っているのを聞いてびっくりしたのだが、リタリンは[薬理作用上は]覚醒剤なのだという。そしてこれは日本だけなのらしいが、鬱病の治療薬としても使われているのだという。ネットで調べるといろいろ厳しい基準があるようなのだけど、実際に手に入れている人たちはまさに乱用状態で、完全な依存状態になってしまうようだった。
ネットの掲示板で取引されている様をみていると、なぜちゃんと取り締まらないのかと思ったが、取り締まりはやってはいるがやり切れてはいないということらしい。製薬会社のノバルティスも、必要とする人がいる以上は生産する、目的外で使用する人がいるのは残念だ、とコメントするのみでどういう対策が取られているのかは放送されなかった。実際は何かしているのか、現実に何もしていないのか、はよくわからない。
結局取材対象者は専門病院に入院し治療することになる。赤城高原ホスピタルというところだが、リタリンの依存症に関してはネットでもっとも積極的に発信しているようだ。最初に摂取量を減らして処方するところがあったが、覚醒剤では違法だから最初の禁断症状を和らげるためにでも与えるわけには行かないが、合法だから許されるんだなと思った。そういえば、後藤新平が台湾でアヘン中毒を根絶するために行ったのもそのような方法だった記憶がある。禁断症状は見ていても辛いものがある。
もともと鬱の治療薬として用いられているわけだから、自殺の危険性はあるわけで、番組中にも「いじめ→精神科でリタリン処方→禁断症状、自殺」というパターンをたどった少女の話も出てきた。現代の子どもを取り巻く状況は本当に辛いものがあるんだなと改めて思う。
こういう話は、多分本になっていたらとても暗すぎて読む気にならなかったと思うのだが、番組では取材対象者の女性が基本的には明るい人で、そのぶん辛いものはあるにしても、「頑張って欲しい」と思い入れをしながら見ることができ、この問題の一端を知ることができたのはよかったと思う。多分、こういう人が対象でなければもう見ていられないほどひどい話になってたのではないかと思う。取材対象にする人を選ぶことは重要なことなのだと思った。
実際、この世の中というのはひどいところだなと思う。しかしその中で本当に泥沼にはまりながらも頑張って抜け出そうとしている人がいるというのは、やはり希望が持てる。なかなかそこまで治療への意志をもてない人も多いのだろうと思うけれども、何とか頑張って欲しいと思う。
精神科で処方される薬はヤバイなと以前から直観的には思っていたが、こういう番組を見るともう少し勉強しておかないといけないと思う。鬱の治療法は薬物療法だけではなくさまざまな方法があるはずなのだけど、すぐに大量に処方するタイプの医者も少なからずいるようだ。自分のためというより自分の出会う人たちのために、基本的なことを知っておいた方がいい事柄というものはあると思う。
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"阿久悠も使っていた?原稿用紙/精神科で処方される薬による薬物依存"へのコメント
CommentData » Posted by テスト at 07/08/16
検索でたどってきました。
非常に勉強になると思いますのでご案内します。
Yahoo!ブログ - 精神科医の犯罪を問う
http://blogs.yahoo.co.jp/kebichan55
他の方にも、悩んでいる方には情報としてお知らせいただけたら参考になるでしょう。
CommentData » Posted by kous37 at 07/08/18
コメントどうも。
リタリンの処方には細心の注意を払っていただきたいですね。