ブログのおもちゃ箱化/『オーラの泉』を見ながら好きな本をダンボールから取り出す/フランスのおしゃれな民話

Posted at 07/05/06

Feel in my bones in radilogの新しい記事のrssデータを左のリンクの下にticker表示(電光掲示板式)するようにしました。私のやっているいくつかのブログやサイトの中で、このブログについで更新が多いのがインターネットラジオなので、そのようにしてみました。内容も少し読めますので、どうぞご訪問のきっかけになさってください。それにしてもこのブログ、何だかおもちゃ箱みたいになってきたな。きれいなものがいっぱい詰まったおもちゃ箱なら、本望なんだけど。

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昨日はどうも気分が晴れず、いろいろ本を読んだりしていても気持ちがあまり上向きにならなかった。夕方友達から電話がかかってきて少し話したが、どうもなんとなく行き違いの多い会話。

夜、『オーラの泉』を見ながら家の中の整理というか模様替えといえばいいのか、に取り掛かる。本棚に並べきれない本をダンボールに入れて積んであるのだけど、どうも最近読みたい本が全然本棚になくて、困っていたのでダンボールをいくつか開封してみて読みたい本を探した。高野文子『絶対安全剃刀』『おともだち』、伊藤重夫『チョコレートスフィンクス考』、ひさうちみちお『夢の贈物』など、何で仕舞っちゃったんだろと思うような作品が出てきて嬉しい。

絶対安全剃刀―高野文子作品集

白泉社

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おともだち

筑摩書房

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多分これらの作品、自分が若い頃にすごく心に染みた作品群なので、その頃の自分から卒業したい、というような気持ちがあってしまっちゃったんだろうなと思う。しかし実際、その頃の自分というのは今の自分にとってなくてはならない過去なんだと言うことが、これらの本を眺めていると思い知らされる。

どんなに頑張っても全部は書棚に並べられないので、これらの本と入れ替えで仕舞わなければならないものもたくさんある。また、一時はすごく読み込んだがしばらくは読まないだろうなと思うような本もあるし、そういうものを効率よく仕舞うのにはどうしたらいいのか、何だか難しいなと思った。

『オーラの泉』は島田洋七がゲストで、思ったとおり『がばいばあちゃん』の話題だった。土曜7時ともなると、ゲストが余りマイナーだと困るんだろうな。けっきょくはある種のトーク番組と考えたほうが実態に近い気がする。次週は勝俣州和で、やはりテレビ的に視聴率を稼げそうな人をゲストにするようだ。

印象に残ったのは、「頂上は記念撮影をする場所。長くいるところではない。写真を撮ったらまた山を下って谷に来る。谷では水が流れていて動物たちも来る。そこで一休みしたら、また頂上を目指して山を登る。」という言葉。内容もいいし、その情景が目に浮かぶような言葉だと思った。

先ほどの何冊かの本の奥付を見る。発行年が1983年。自分にとっては大事な、重い年だということを思い出してはっとする。番組の中の言葉がシンクロする。

見終わってから、西友に出かけて夕食の買い物。ついでに柏餅と菖蒲を買う。夕食を済ませて柏餅を食べ、風呂を入れて、菖蒲を入れる。またネットの作業を少ししてから、菖蒲湯に入る。

『おともだち』はやはり「春ノ波止場デウマレタ鳥ハ」が感動的。『絶対安全剃刀』では「ふとん」と「アネサとオジ」。『チョコレートスフィンクス考』では「チョコレートスフィンクスアゲイン」。『夢の贈物』では「まぶたの母」。どれも今読んでも「いい」。
でも寝る前に読む気はあまりしなくて、何か読むものはないかと本棚を物色したら、買ったきり読んでいなかった上田祐次訳編『フランス幻想民話集』(社会思想社教養文庫、1981)が出て来て、少し読んでみたらぐいぐい引き込まれてしまい、布団の中ではこれを読むことにした。

特によかったのが、といってもまだ少ししか読んでないけど、「仙女の恋」という話。短いけど自分の好きな要素が詰まっている。らじろぐのほうで朗読しているので、ご興味のおありの方はどうぞ。

このシリーズの『フランス妖精民話集』というのが読みたくなり、ネットで調べたらいくつかあった。文庫本自体は絶版(社会思想社は廃業)になっているので新刊では買えない。あるのはオンデマンド出版と電子ブック。アマゾンのマーケットプレイスに古本ででていたので、けっきょくそれで注文した。まあこういうふうにして、アマゾンが売れることになるんだろうなあ。


フランス妖精民話集(電子ブック)

フランス妖精民話集 (1981年) 社会思想社
フランス妖精民話集 文元社(オンデマンド出版)


私は民話とか伝説とかが好きで、いろいろな国や地域のものもけっこう読んでいる。もともと本が好きになったのは、子どものころに寝床の中で母が読み聞かせていた『世界の面白い話』とか『世界のほら吹き話』などのシリーズに熱中したことで、自分でもそれが読みたい一心で字を覚えた。だいたい母のほうが早く寝てしまうので、自分で先を読んだりしていた。そういう話というのは前後の脈絡なく不思議なことが起こったりするので、どうもそういう世界観が自分に身についてしまっているらしい。『オーラの泉』とかに違和感がないのもそのせいかもしれないし、諸星大二郎とかが好きなのもそういうことと関係あるのかもしれない。

多分子どものころには分からなかったけど、フランスの民話というのは、仙女が出てきたり女王が出てきたり羊飼いがでてきたり、何だかおしゃれだ。東欧や日本の民話、インディアンの伝説なども好きだけど、このおフランスな感じがとてもいい。

こういう世界というのが、私の本来のフィールドなのかもしれないな。どうなるかわからないが、そういうのをちょっと追求してみるのもいいかもしれない。ブログのおもちゃ箱化はもっと進みそうだ。

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