ひげトリマーを使ってみた/スピリチュアルを攻撃する人たち
Posted at 07/05/03 PermaLink» Tweet
National ヒゲトリマー ER206P-Kを買った。ヤマダ電機がリニューアルして家電を扱わなくなって途方にくれたことは昨日書いたが、髪の毛も伸びているし、ひげをどうするか考えてからでないと髪も切れないと思って、西友で探したりもしたのだが、結局普通の地元の電気屋でNational ヒゲトリマー ER206P-Kを見つけ、カードで購入した。一安心して駅前の書店まで歩き、『王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 14 (14)』と『バーテンダー 8 (8)』を買い、能登屋でおはぎを買って帰宅。
早速ひげをカットしてみる。ひげを伸ばすと言うことは、毎日剃らなくていいから気楽だと言う説もあるが、ほっとくとどんどん伸びて邪魔になることには違いない。私はもともとひげは薄いので見られるようになるまで時間がかかって面倒なのだが、頬髯に関しては一年以上一回も剃らずカットもせず、だいぶ濃くなっていたのでこのへんの処理もどうしようかと思う。
National ヒゲトリマー ER206P-Kはカットする長さが12段階に変えられる。最初はいちばん長い18ミリで試したが、どうも長すぎる。最終的には13.5ミリにしてみた。あごひげを顎の形に合わせてカットするのは難しい。ひげも癖があって、内側に丸まってしまう。どうもこれが気に入らない。口ひげはやや短めにしてみたが、そうすると薄さが目立ってしまってちょっと失敗したと思った。ひげは難しい。
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まあ一応こんなところにしてあとで散髪に行こうと思い、『王様の仕立て屋』を読み始める。今回は一話完結的な話が多く、最後で大物の「ベリーニ伯爵のオーダー」が始まる。15巻に続く!といったところか。おはぎをいただく。
だいぶ日も傾いてきたので、散髪に出かけた。ちょうど暇らしく、店長がスタッフとふざけていて客の顔を見て慌てて準備していて可笑しかった。前は目にかからないくらい、後は刈り上げないくらい、もみあげは耳の半分のところまでで耳は出して、というのがいつものオーダーだが、今日はもういっそ頬髯は落としてしまおうと思い、ちょうど口はばくらいのところまでより耳側は剃ってもらうことにした。
シャンプーさんが異常な怪力でちょっと参ったが、まあ注文どおり。終わって鏡を見ると、だいぶすっきりした。これを元にひげの形を維持していくことにしよう、と思う。
帰ってきて『バーテンダー 8 (8)』を読む。「イーデンホールの幸福」、という副題。イーデンホールというのは妖精の館なのだが、それをバーの名前にしたわけだ。川上京子の『バー南』の最後の夜の話が秀逸。
ちょっと散歩したあと、『月刊全生』を読む。体の手入れをちゃんとし、大事にすることは、着物を毎日ちゃんと皺を伸ばし、湿気を抜き、きちんとたたんで仕舞うことと同じで、長持ちもするし、大事にしていることでひとつの価値が生まれる、という話がいい。骨董の価値はただ古いことでも作品としていいということだけでもない。代々大事にされてきた、そういう何か心とでも言ったものがその茶碗に伝わっている、そういう価値がある、という。それはそうだと思う。博物館に展示されているものより、好事家の手の内にあって愛玩されているときの方が器は絶対に輝いている。骨董ではそれは「綺麗さび」といい、大事にされていることによって綺麗に古びていくのだという。人間の体もそれと同じで、70代の体は20代の体とは違うけれども、全力で生きることにより綺麗に古びていく。からだの「綺麗さび」を目指す、という考え方はいいなと思った。私の40代の体は40代なりに綺麗にさびているだろうか。そうありたいと思う。
美輪明宏『世なおしトークあれこれ』読了。映画などで美しいものを撮る技術が衰えていると言う話を昨日書いたが、それは日本だけのことではなく、フランスなどでもそうなのだという。「イザベル・アジャーニがフランスの名女優と言われるようになった。フランス映画も終わりだ。」と嘆いた人がいると言うが、「ポゼッション」しか見ていないけどアジャーニですらそういわれるんだなと思ったが、やはり小粒化しているといわれたらそうだなとは思うし、スタッフが女優を育てていない、徹底的に綺麗なものを撮ろうというふうになっていない、というのは分かる気がした。日本でもフランスでも、結局「綺麗なだけじゃあダメなんだ」と思ってきれいでないもの、個性的なものばかりを追いかけているうちに、綺麗なものを作る能力を失ってしまったということなんだろう。レトロブームというのは何ということはない、そういう映画界、アート界に対する大衆の皮肉であり反抗であるに過ぎないのだろう。
世なおしトークあれこれPARCO出版このアイテムの詳細を見る |
「オーラの泉」についての言及があり、これは今叩きごろの話題なのでどのようなことを書いているのかと思って読んだのだが、美輪はこういう。
『オーラの泉』はもちろん、『極上の月夜』など、私が出演する番組の根底に流れているもの、それは「和」です。ゲストを始め出演者全員、全国の視聴者のみなさん、制作スタッフなど、番組にかかわるすべての人たちが、気分よく気持ちをひとつにして番組を作り上げるということです。まさに「和をもって貴しとなす」の精神です。そして、「誰も傷つくことがないように」というのがモットーなのです。
スピリチュアルがどうこうという批判に対しては何も言っていないが、確かにこういう姿勢で作られている番組ってあるのだろうかと思う。ネットでもそうなんだよな。和をもって貴しとなすという精神で作られているサイトなどどのくらいあるんだろうか。この番組、あまり見る機会はないが実に和やかな番組であることは確かだ。
結局この人、見かけからは想像がつかないけど極めて健全な人なんだよな。ただ結局、こういう見かけの人に説かれないと健全なこともまともに受け入れられないのが現代という時代の現実ということなのだろうと思う。それは江原啓之にしても同じで、普通の人が普通に言っても受け入れられないことが、「スピリチュアルカウンセラー」の言うことなら受け入れられるし広まる、そういう時代だということがポイントなのだ。だから、スピリチュアルなものを排撃したくて仕方ない人たちも、そんなことをやる前にまずそういう健全なことがまともに受け入れられるような語り口がほかにないのか探すべきなのだと思う。
ただ、スピリチュアルなものを排撃するというのは実は口実で、「健全なこと」や「まともなこと」それ自体を排撃したいという人たちもこの中には含まれているんだろう。問題は多分、そういう人たちの歪んだ思想も「こちらの方が科学的だ」と正当化されてしまうことのほうにあるのだろうと思う。実際のところ、世の中何が本物で何が本物でないのか、二重三重に真実は隠されているので難しいったらありゃしない。私が科学というものがどうしても好きになれない部分があるのは、けっきょく得体の知れない連中の隠れ蓑に使われることが多いからなんだよな。そういう人たちは偽科学だけでなく、自然科学や社会科学の研究者の中にもいくらでも潜んでいる。インチキなものはどうせ遠からず消えていくからそんなものを無理に排撃する必要もない(騙される人にはもっと根本的な啓蒙を考えるべきだろう)と思うけど、現在認められている科学の中にある悪魔的なものの方が本当はもっと危ないのだと思う。
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