射殺事件と乱射事件/北欧家具の魅力

Posted at 07/04/18

長崎市長射殺事件と米工科大乱射事件。同じ日に二つの重大事件が起こるというのは。さっきミクシィでニュースに対する日記を書いてたのだけど、なんだか落ち込んできた。なんだか嫌な話だ、としか言いようがない。「長崎市」とか「ヴァージニア工科大」とか「アメリカ」とか「韓国人」とか「暴力団」とかキーワードが目白押しだ。こういうキーワードを適当に組み合わせてお悔やみ申し上げます、と書いたらコメントをでっち上げるのは簡単なのだ。でも本当は全然それでは何も言ってないのと同じなんだ。上のキーワード=記号はどれもみんなとても「現代」的なものばかりで、それぞれが特定の付与された「意味」を持っている。その意味をどのように扱うかというのはある意味表面的なことなのだがそこに「政治」が発生する。その記号の操作の上手い者がデマゴギーとして出世しうるわけだけど、記号の操作にどんどん上滑りしてしまう「現代の英雄」ばかりが幅を利かす時代というのはあまりいい時代ではない気がする。

射殺した暴力団員の心中も、乱射した韓国人留学生の心の闇も、結局は良くわからない。またそれがわかったところで本当の深層が変わるわけでもない。社会が、あるいは世界がよくなるということはどういうことなのか、そういう事件の周辺を見ているだけではわからないことなのだろうと思う。そういう意味でこういう事件にコメントをつけるのは二重に空しいのだが、その空しさと戦い耐えなければならない部分も現代社会にあるという気もしなくはない。そんな必要はないのかもしれないのだけども。

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11時過ぎに丸の内オアゾの前を歩いていたら無料コミック誌『GUMBO』を配布していた。読んでみると、最初はなんだか昔の同人誌みたいな絵柄が多いなと思ったが、読んでいるうちに慣れて来た。「パート怪人 悪キューレ」とか、今までにないタイプのほのぼのマンガもあるし、江川達也や吉田ひろゆきのようにそれなりに有名な作家も書いている。まあ無料っちゃこんなもんかなとは思う。300円なら買わないだろう。インターネットカフェの「アプレシオ」で無料配布しているらしい。このネットカフェ、私の地元にもあった。入ったことはないけど。

『TITLE』の読んでなかったハンス・ウェグナーの特集を読む。家具に趣味のなかった私は何の変哲もない木製やスチール製の椅子が何十万、何百万もするということがなかなか理解できなかったが、読んでいるうちに家具も作家性のあるものなら作品にも財産にもなる場合もあるのだということを知った。ザ・チェアは1960年の米大統領選のテレビ討論でケネディとニクソンが座ったことから人気に火がついたのだという。Yチェアは値段が手ごろなこともあり、日本でも人気が高いようだ。そのように見てみると、家具というのも悪い趣味ではないなと思い出す。狭い日本の家屋ではどうしても家具というものは邪魔な感じがしてしまっていまいち気が乗らないのだが、私はどちらかというとこういうシンプル系の家具が好きだし、こういうものを趣味にするのも(なかなか実際には買えないが)悪くない気がしてきた。

手相の本も悪戦苦闘しながら読みつづけている。

TITLe (タイトル) 2007年 05月号 [雑誌]

文藝春秋

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by Luke Peterson

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