「さまざまのこと思い出す桜かな」:安倍首相主催桜を見る会

Posted at 07/04/15

ちょっと書くスタイル、文体を変えてみたい。変えられるかどうか分からないが。

昨日、首相主催の桜を見る会が新宿御苑で催された。安倍首相はたいていの人より背が高く、それが政治家としてのスマートな印象を与えている。この写真が「おっ」と思うのは安倍首相より背が高い人が隣に映っているからだ。安倍首相も、貴乃花よりは背が低いのだ。

「さまざまのこと思い出す桜かな」。これは松尾芭蕉が45歳のとき、自分が育った伊賀・上野の旧主の邸に招かれ詠んだ句だという。しかし、そうしたひとつの情景を離れて、さまざまな情趣を喚起する力がこの句にはある。

安倍首相が招待客を前にこの句を披露し、よい思い出になるように、と言ったのは少し心が洗われるような気持ちがした。数日前まで一党独裁国家の高官が宗主国の属国に対するような外交姿勢を見せつつ隠忍自重の対応を続けていたこと、周囲の無理解の中で粛々と自らの政策を貫いていることなどを思うと、この人の人柄のようなものが浮かび上がってくる。ソフトな外観と粘り腰で、軽く見てくる相手に根本的なところで主張を通していく、オーバーなパフォーマンス好みの現代とは逆行する嗜みと芯の強さを持った政治家だと思う。

前首相がこの句を披露しても苦笑あるいは嘲笑をおぼえるだけだと思うが、安倍首相にはそういう文学的な状況がふさわしい。イケイケよりも、人柄のよさ、趣味のよさ、育ちのよさ、そして教養のようなものがより重きをおかれるように時代は変化していく、その予兆であればよいのにと思う。

中川翔子という人のブログに首相と写った写真などがたくさん掲載されている。この人の日本語は難かしい。嬉しいからたくさん更新したのかと思っていたが、どうやら常に膨大な回数の更新をしているらしいと言うことが昨日からの更新回数で分かった。私は更新回数を極力日に一度にしているが、そのためにひとつのエントリに多数のことを詰め込むことになってしまっている。一日一回に自重しているのは、日記猿人(現日記才人)という日記リンク集に投票で人気日記を決めるシステムがあり、一日に何度も更新報告をするのはずるいことだという観念があったことが尾を引いている。現在ではこのリンク集での上位ランクに固執する人がいなくなったためあまり意味がなくなったのだが、一度形成された観念複合のようなものが現在でも自分の行動を規定している面がある。しかしもうそのような時代は終わったので、こだわりなく何度更新してもいいのだなとこの人のブログを読みながら思った。

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by Luke Peterson

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