「ショートソング」/足首をひねる/『細野晴臣インタビュー』/国民所得倍増計画

Posted at 07/04/12

昨日。7時前に散歩に出てセブンイレブンでスーパージャンプを買いに。川沿いの桜が呆然とするくらいの美しさで咲いていてうろたえる。デジカメをもって歩いていなかったことを後悔。

スーパージャンプでは一番印象に残ったのは「ショートソング」。短歌マンガ。原作は講談社文庫に入っている小説のようだが、この作品の良さは多分ストーリーだけでなくマンガにもあると思うのでネタバレにならないように小説を読むのは我慢しようと思う。「王様の仕立て屋」も新展開が展開急。ロンドンネタに今までのいろいろな登場人物を絡ませてストーリーを成長させている。その他の作品もなかなかよく、やはり今一番充実している雑誌の一つではないかと思う。ただ表紙が裸の女の子系の絵であることが多く、買いづらいのが難点。

10時過ぎの電車で松本へ。駅でビックコミックを買う。ビックコミックは創刊39年だそうで、すごいな。青年マンガ雑誌としては最老舗ということになるだろう。1968年か。電車の中で読む。いがらしみきお「かむろば村へ」。相変わらずこの人はほんとうにこの人にしかかけない作品を書くなあと思う。やはりちょっとすごい。細野不二彦「ダブルフェイス」。最近ちょっと面白くないなあと思っていが、今3週連続の中編になっている「横領犯列伝」はかなり面白い。「ギャラリーフェイク」のときもまあそうなのだが、この作者は面白いときとそうでないときがある。「単身花日」も新キャラ登場で謎解きが進む。「黄金のラフ」はジャンボ尾崎をパロディにした登場人物が可笑しい。「ファイブ」も展開がいいなあ。「獣医ドリトル」は今まで読んだ中で一番いい気がする。今号のビックコミックも充実している。

松本駅で少し時間があったのでお金を降ろそうと西口の郵便局まで行こうとしたら、駅前が工事中でそこに気を取られて段差に気がつかず、足首をひねってしまった。どうも私は「足首」とか「足の甲」に鬼門があるらしく、しょっちゅうそういうことをやっている。女性は足首がきれいな人がタイプだというのと関係があるのかどうかはわからないが。整体でみてもらい、調整してもらうが結構ひねっていたらしく、痛かった。今ではほとんど意識しないが。しかし考えてみると定期的に整体に通っているのだけどよく足首を直されているから実はしょっちゅう2足首をひねっているのだなということにそのときに気がついたのだった。

帰りに松本の駅ビルで昼食を取り、改造社書店を冷やかすつもりだったのだがここに来るたびに気になっていた『細野晴臣インタビュー』(平凡社ライブラリー、2005)をついに買ってしまった。文庫にしては1470円(税別)と高額なのがちょっと気に入らなかったのだが、たまたま図書カードを持っていたせいもあったのだが。読み始めてみるとまずは幼少時代の東京の話で、都電の話とかこれはかなり面白い。面白い音楽を作る人はやはり経験談も含めて話も面白いんだなあと思う。まだ28ページ。

細野晴臣インタビューTHE ENDLESS TALKING

平凡社

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しかし帰りの電車の中では『シンプル・マーケティング』の方に目を通していたのだけど、ものすごく眠くなって結構深い眠りに落ちていた気がする。整体に行った帰りとか、以前カイロプラクティックに通っていたときにはそういうことは良くあるし、良くあった。身体のバランスが変わり、硬直化していた体の姿勢が変わるからだ。こういう時が本当の休息という感じがする。本当は日々の眠りがそういう休息でなければならないのだが。

午後は暫くミュージックプラザを聞いた後、仕事。まあまあ面白い話ができたかなという感じ。夜は『歴史が動いた』で下村治。高度成長政策というのは当初から格差是正が狙いだったということは認識していなかった。所得倍増というのも本来は「国民所得倍増計画」であって、個人の所得ではなく国民総所得=国民総生産の倍増計画という意味だったのかというのもはじめて認識した。しかし国民総生産ではなく国民所得の倍増というネーミングにしたところに意味があるわけだ。9割中流意識、というのがすでに60年代後半に実現していたというのはすごいことだ。

高度成長が可能だったのは外国からの技術移転と国民の勤勉性とによって急速なイノベーションが実現できるという条件が揃っていたからで、日本がトップに立ってしまえば自らの努力しか頼るものがなくなるわけだから低成長になるのは当然だ、という論理展開はなるほどわかりやすい。しばらく「ジャパンアズナンバーワンで」結構混乱したあと、現在の市場開放方向ではまたアメリカというモデルができたのでみな嬉々としてアメリカを真似て成長しようとしているというのは、結局高度成長政策のマイナーコピーをやっているに過ぎないんだなというふうにも考えられる。メンタリティの部分において、ではあるが。追いかける立場になると強い、という国民性なんだろう。トップ独走という経験が今までにないから仕方ないのだけど、そういうメンタリティも育てていった方が日本のためでもあり世界のためでもあると思うのだけど。

夜はずいぶん深く寝られた。

朝は早めに起きて昨日気になっていた桜の写真をとりにいったのだが、いまいちまだ暗くてきれいじゃない。しょうがないなと思ってあるいていたらちょうど朝日が山の端から出てきてあたりが急にきれいになった。朝も夕方も光はグラデーションのように変化するとなんだか思い込んでいるところがあったのだが、実は太陽が姿をあらわしたとたんに劇的に変化するんだなということに初めて気がついた感じがする。

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by Luke Peterson

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