エリツィンとハルバースタム/N703iD/アートの本質
Posted at 07/04/24 PermaLink» Tweet
今朝いちばん大きなニュースは、ロシアのエリツィン前大統領の死去だろう。時代を大きく回した人であることは確かだと思う。ひとつの時代を終わらせたが、新しい時代は確実に始まっているのだろうか。そのあたりのところはよくわからない。
梅田望夫さんのブログによると、アメリカの作家ハルバースタムが亡くなったそうだ。私も名前くらいしか知らないが、訃報というものは重なるものだといつも思う。
時代というのは、確かに変わる。80年代が私には懐かしいけれども、戻るわけには行かない。00年代後半の今を自分に正確に生きるしかない。その中で80年代的なものに目が行くのは、自分の自然に対して正確な(忠実なというとあまり主体的でない感じがする)感覚なんだろう。
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ユーリズミックスが、あの頃は必ずしもとても好きだと言うわけではなかったのに、いまはずいぶん心の中に入ってくる。多分、あの頃の自分にとって好きではあってもあまり理解の出来ないものだったのだと思う。今は何というか、彼らの音楽やビジュアルすべてを含めて(そうか、あの頃はあまりビジュアルを見なかったせいがあるな)正確無比にアーティスティックだと思う。
一昨日買った携帯が気に入っている。N703iDが佐藤可士和のデザインであることは『TITLE』を読んで理解して買ったのだけど、これが『プロフェッショナル』に取り上げられていたということは知らなかったし、使いながら外観だけでなく音楽や画像まで含めてトータルにデザインされているなとは思っていたけれどもこれはN702iDのデザインを受け継ぎさらに発展させたものだと言う記事を読んでなるほどそこまで戦略的に考えられたものだったのかと感心した。
「N702iD」ユーザー対象の調査結果では、プリセットのコンテンツを利用し続ける方は、他の機種と比べて、約3倍ほど多いという傾向がありました。これは、プリセットコンテンツが端末デザインにマッチしたものとして評価されたと思っています。
というのはなるほどその通りだと思った。703に関してもそれは同じだと思う。持っていて嬉しくなる携帯だと思う。
***
昨日はとにかく自分の中にある書こうと思ったものを書ききろうと思って何度も更新した。午後ようやく一通り終わって外出し、日本橋に出た。何か本を買おうと思ったのだけど本当にほしいと思うものがなかなか無く、各階を物色して回る。いくつかターゲットは絞っていたのだけどあまり合致するものが無くて、最後に一番ピンと来た『イラストノート』No.2(誠文堂新興社、2007)を買う。
時間が無くなってきたので詳しく書けないが、宇野亜喜良や及川正通などの有名なイラストレーターの記事がでていて非常に面白かった。
この中で、自分は子供のころ絵がうまいねって言われたからイラストレーターになった、見たいな記述があって、絵がうまいと言うのはどういうことだろうと考えたら、それは「正確に書ける」ということなんだということにはたと思い当たった。「アートの本質」は、「正確に描く」ということなのだ。自分が見た、感じ取ったものに、あるいは自分の中にある何かに、正確に表現する。これは、たぶんイチローのバッティングなども同じだ。感じたものに正確に対応する。するとヒットになる。音楽もやはりそういう意味での正確さが大事だ。これは言葉の芸術でも同じだろう。文章がうまいということは、やはり正確に描写できると言うことなのだ。情景描写や、あるいは「考え」や「やりかた」の描写が正確にできることが文章がうまいと言うことなのだ。
というわけで、アートの本質は正確さだ、ということを昨日からずっと考えている。
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