交渉を楽しむ文化/イラクに名を借りた対イラン戦略

Posted at 07/01/18

昨日は午前中松本に出かけ、昼ごろ帰ってくる。途中雨だったり雪だったりしたが、大過なく。帰ってきてから古い『全生』を引っ張り出してきて何冊か読んだが、平成8年のものがとても感銘を受けた。ただ、途中にいくつか欠けている号があり、どこかで調べなければと思う。

午後から夜にかけて仕事。別の仕事の用意と並行しながら。特に問題なく。終わるころ急に忙しくなって、少々終わりが延びた。仕事は平均してきてくれればいいのだが、そういうわけには行かない。

夜は報道ステーションで松坂入団の交渉過程をやっているのを見た。ヤンキースの入札額はレッドソックスよりかなり低かったらしい。ぎりぎりまでの交渉も結局最後にレッドソックス側が折れたということのようだった。団野村『交渉力』にもあったが、アメリカ人はほんとうに交渉をゲームとして楽しむ文化をもっているのだなと思う。野球もゲームとして楽しむように。それに比べると日本人は真剣というかまじめというか、余裕がないように感じられるんだろうなと思う。スポーツをゲームとして楽しみながら技術を向上させていくことに成功しているのだから、交渉もゲームとして楽しみながら技術を向上させていくことだってできるだろう。というか、戦国時代の大名たちの交渉などを見ているとけっこうそういうところがあるわけで、日本に全然そういう文化がないわけでもない。「交渉事は嫌なこと」ではなく、ルールを守ってフェアに戦えば楽しいもの、になるとよいということだろう。団野村流に言えば。

そのあとNHKのBSでアメリカのイラク増派の分析をしていたが、放送大学の高橋氏はあと2年の任期のブッシュは歴史を意識して自分のやったことを完成に導こうとしているのだろう、という。またパトリオットミサイルを湾岸に持ち込んでいるそうだが、空対空ミサイルはミサイルを持っていないイラクの武装勢力に対しては必要ないわけで、これはイラクに名を借りた対イラン包囲網を形成することが目的だという。1980年のイラン革命以来の敵対国にどうにか手を打ちたいということだろうが、それにはやはり首をかしげる人が多いのではないかと見ていて思った。

6カ国協議のヒル米代表はベルリンで北朝鮮側と接触したそうだが、どんな動きになるか。アメリカはこの協議にどういう目的を持ってどういう落としどころを考えているのか、いまいちよくわからない。ヨーロッパに比べると、やはり東アジアはいろいろな意味で難しいだろう。中東がそれより簡単ということはないはずだが。

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