方向性の整理/探求と提案
Posted at 07/01/03 PermaLink» Tweet
昨日。いろいろ物事を片付けつつ。時間があるときにいま自分の向かっている方向を整理して確認しておこうと思ったのだけど、todoを片付けているとなかなかそういう時間が取れない。まあそれはいつもそういうものなのだが。
ただ、そういうことを考えるのは何かに行き詰まってそれまでやっていたことを放棄し、新しい方向性を見出そうとしているときなどではない方がいい、と最近経験的に思っている。何かに挫折したり放棄したりしたあとは、非常に強いマイナスの指向性を抱えているので、思考がネガティブになってしまう。そういう時はむしろポジティブに、自分に面白いと感じられるものを探したり、こういうことならやれるんじゃないかということを探したほうがいいのだと思う。そういうこともなかなか、巨大なネガティブな力にひかれて、へなへなとなってしまうことも多いのだけど。そういうときにはほんと、ネガティブな力に打ち勝つというのは大変なんだよなあ。だから、自分の中でそんなにネガティブな力を育ててしまう前に方向性の転換を考えたほうがいいのだけど、忙しい仕事の進行中にネガティブスパイラルにはまっていると身動きが取れなくなって、行くところまで行ってしまうのだろうと思う。自分のそういういう経験はなかなか辛いものがあったが、まあそれはもう経験として自分をより豊かにしてくれたととらえるしかない。
自分の中にちゃんとポジティブな動きがあるか、ということを確認しておくのは大事なことだと思う。私も頭で動く方だから、つい斜に構えたポーズをとりがちだが、それをやっているとポーズがポーズでなくネガティブ思考の罠に捕らえられてしまうことがよくある。鬱というのはそういうネガティブスパイラルから抜けられなくなった状態なんだろうなあと思う。
ここのところ何をやっているのかあまりきちんと整理されていないながらもとにかくいろいろと動いてはいる。そういう動きも、わけがわからないままだと頭が疲れるし、頭が主導で無理に意義付けをしてこうどうしても続かないし、そのあたりが難しいのだが、自分の動きを自分の動きとして整理してそれを評価し、さらにそれに応じてさらに打つ手を考えるという動的な対処なら意味があることだろうと思う。こういうものは「すべてを考え直す」というような静的な方向での把握の仕方では肩に力が入ってしまい、出てきた結論も実態からかけ離れた観念論、理想論ばかりになってそれをもとに動くことが出来ないようなものになってしまい、返って身動きが取れなくなる。そういう「整理」の仕方を20代の頃から何度もやってしまって、返って進めなくなるということがそういえばよくあるなあと今にしては思う。
そんなことを考えていたのだが、まあなんとなく箱根駅伝なども見つつ、順天堂の今井はすごいなあと思ったところで出発。東京駅で切符を取ったら新宿3時発になった。少し時間があったので丸善を物色し、金子光晴『這えば立て』(中公文庫、2004)と野地秩嘉『企画書は1行』(光文社新書、2006)を購入。
特急の中で両方ともぱらぱらと見る。『這えば立て』は今のところ金子の生い立ちの記。金子光晴という異形の詩人を形成した家庭環境や、手のつけられないいたずら物だった子どもの頃の話など興味深い。『企画書は1行』は「ひとことでいうと何なのか」というところが人を動かす企画書のポイントだ、というようなことのようだが、どうも今ひとつよくまとまっていない気がする。両方とも読書中。
一寝入りして「方向の整理」という問題を考え始める。メモ帳に自分のやっていることを列挙してそれがいったいどういう意味を持っているのか、と考えてみる。で、結局自分のやってることは「探求と提案」ということなんだなと思い当たる。自分が徹底的には考えないままなんというか止むにやまれぬというか自然にというか、やっていることを整理してみると、自分のことが見えてくる、ということなんだなと思った。
「探求と提案」といっても漠然としているが、つまり自分てなんだろう、日本って、人間って、というようなことを考えたり調べたりすることが探求で、それとは直接関係ないけれども自分が今までそうやって積み重ねてきたことを使ってこういうのはどうだろうと提示するのが提案、ということになる。このブログなどは主に探求方面だが、これはこのように考えたいとか、提案方面のものも含まれている。まあそんな感じで自分を整理してみるとそうだなあ、と思ったのだ。
今までどうしても探求方面が多く、どうもそういうことをやりすぎた嫌いがあるので、これからはもっと積極的に提案方面をやっていかなければなあと思う。提案というのは、生産的で創造的なことなんだとこういうことを整理しながら考えたのだった。
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