フィッツジェラルド/イェローマジックオーケストラ/マザーズオブインヴェンション

Posted at 06/12/12

昨日帰郷。午後1時の特急に乗るときは、ちょうど東京駅周辺をお昼時にとおるので、勤め人たちがたくさん飲食店に出てきたりお弁当を買ったりしている。また切符を買いに出る人も多いらしく、指定券の自動予約機も混雑している。丸の内北口の予約機に行ったら人が行列しているので何かと思ったら、また2台のうち1台が故障していた。2台しかない、というのが混雑する原因だろう。みどりの窓口に行くとこちらも行列。こちらも受付の窓口が二つしかない。

行列するのも面倒なので自由通路を通って八重洲側に出、中央口に行く。ここには予約機が数台あるので、行列しているところは見たことがない。混雑しそうなときは最初からここに行くという手もあるなあと思う。しかしこちらは大手町からは遠いので日本橋から歩くことになるが、微妙な距離なのだ。丸の内側も、おそらくは駅舎を改修するときにいろいろ直すところも出てくるだろうと思うのだが、もう少し予約機を増やしてもらえればな、と思う。その頃私が今ほど頻繁に使っているかどうかはわからないが。

特急の中ではフィッツジェラルド・村上春樹訳『マイ・ロスト・シティー』(中央公論社、1981)を読む。村上の翻訳第一作ということだが、訳文は生硬な印象がある。特に最初の『残り火』の、「事件」が起こるまでの情景描写が続くところは、おそらく翻訳自体が難しいところなのだろうと思うけれども、けっこう厳しいものがある。この本自体を近くの古本屋で買ったのはけっこう前のことなのだが、今まで読まなかったのはそういうことなんだなあと思う。

マイ・ロスト・シティー―フィッツジェラルド作品集 (1981年)

中央公論社

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しかしひとたび「事件」が起こると、どんどんひきつけられ、その世界に入り込んでいく。『ギャツビー』を読んだときも感じたが、アメリカ的な風俗やものの考え方のようなものにどうにも違和感があるので、読みにくいところはどうしても出てくるのだが、それがそういうものとしてすんなりと受け入れられるとあまり気にならずに読める。そういう意味では、インドの作家でも南アフリカの作家でも同じことだなと思う。映画だと、『パリ、テキサス』を見たときに自動販売機の並んでいる風景がいやに日本的だと感じたし、そういうものの妙な日常性というのが見えるから少しは違うと思うのだが。

どうも今体調的なのりが悪いのでこの本について上手くコメントできない。とても気に入ってはいるのだが。またあとでもう少し回復してから書こうと思う。

田舎に着いて、夜までずっと仕事。あまり忙しくはなし。夕食を食べながらモーツァルトの番組を見る。伝記は何度も読んだはずだが、ザルツブルク大司教との対立については全然覚えていなかった。作品の見方についてはそう際立ったものはなかったが、何しろモーツァルト「遺跡」がふんだんに出てきて堪能させられた。

最近、寝る前に『私の名盤コレクション』を聞くことが多いのだが、昨夜のゲストは押尾コータローでアルバムはYMOの『ソリッドステイト・サヴァイヴァー』だった。むちゃくちゃ懐かしい。中高生の頃だったかなあ。実際によく聞いたのは大学に入ってからだったが。ある偶然でたまたまYMOの「散開」コンサートに行くことが出来たのだが、「T・E・C・H・N・O・P・O・L・I・S、TOKIO、TOKIO」と1万人が声を揃えたのを覚えている。あの頃の音楽って、ああいうのが最先端だったなと思う。寺田恵子(SHOYA)とEmとかAmとかのコードやアルペジオ、スリーフィンガーといった奏法の話をしていたのが愉しかった。自分が苦労したこともまた懐かしい。今どのくらい指が動くだろうか。

ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー
YMO
Sony Music Direct

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とにかく寒いせいか体調が悪い。起きたのも八時近くになっていたし、それからろくに何もしないうちにどんどん時間だけが経っていく。ほんとこの寒いのだけは何とかならないかなあ。さっきは日が射していたのだけど、また雲の中に入ってしまった。

『ミュージックプラザ』を聞き終わった後、また『私の名盤コレクション』こちらのほうのゲストはムーンライダーズの鈴木慶一で、アルバムはマザーズ・オブ・インベンション『フリーク・アウト』。変なことやるバンドだなあと思いながら聴いていたが、フランク・ザッパなんだな。頭脳警察のパンタなども影響を受けているらしい。

フリーク・アウト
フランク・ザッパ&ザ・マザーズ・オブ・インヴェンション
ビデオアーツ・ミュージック

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60年代後半のカウンターカルチャーの時代の音楽というのは聴いていて緊張感があって、一つ一つの音の意味などを考えてしまう。聞き流すには難しい音楽だ。こういうものがあってこそ現代のポップスがあるのだが、あまりに型にはまったものばかりになってしまっているのも残念ではある、この時代に比べると。

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