日常の動きのレベルを上げる

Posted at 06/06/27

武術家甲野善紀氏の日記は面白くいつも拝見しているが、今日の日記ではっとさせられることがあった。

「日常の何気ない動きのなかにある滞らない流れを、自然に武術の技に活かす」という言葉である。

「なぜか今は無性に何か手仕事がしたい。この衝動は、ひょっとしたら日常の動きを武術の参考にしようと考え始めたために、日常の動きそのもののレベルを上げなければならないと体が感じ始めているからかもしれない。」

これらの言葉には何か心だけでなくもっと深いところから動かされるものがある。演劇から遠く離れて、もう体の動きという点では「なってない」体になってしまったが、それでも腰痛などが起こると実際に体を持っているのだということが痛感させられる。

それとともに、私自身の日常の動きがいかに粗雑かということも思わずにはいられない。腰痛もそうした動きの粗雑さに由来するところが大きいのだと思う。「日常の動きそのもののレベル」を上げることを考えなければならない。

書道にしても作法にしても、自己流に固く縛られているからそこから開けてくるような感じはしないが、もっと何か違う形で「開く」ことはできるに違いないと思う。

同様に、「読むこと・読むもののレベルを上げること」、「書くことのレベルを上げること」を、私のような人間はいつも考えていなければならないのだと悟らされるところがあった。それが私にとっての日常を多く占めているのだから。

そういう形での「心の動き」は、貴重なことだ。朝から目が洗われる思いがした。

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by Luke Peterson

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