アンジェラ・アキのオールナイトニッポン

Posted at 06/06/20

いろいろものをやったり本を読んだり、少し新しい創作の下書きをしてみたりしながら夜を過ごす。アンジェラ・アキのブログで夜1時からオールナイトニッポンのパーソナリティ(まだこういう言い方するのか)をやるということで、3時までは聞いてられないが何かに録音しようと思い、探すが結局カセットに(古)録音することにする。1時までうだうだして録音を始めたが、ついつい聞いてしまい、じゃあ2時まで聴いてカセットをひっくり返してから(笑)寝ようかと思って2時まで聞き、でもだんだん話が佳境に入ってきていてもうちょっと聞こうと思う。彼女が日本に帰ってきたのが2002年、メジャーデビューしたのが2005年。その間もいろいろ苦労したようだ(ラジオでは明言しなかったが)が、初志を実現したのがすごいと思う。自分がこの三年なにをやってきたのかと思うと、ちょっと恥ずかしくなった。

もう遅いから寝ようと思ったがそういうことを考えていたら寝付けなくなってしまい、寝られないなら聞こうとまた聞き始める。印象に残った話はいくつもあった。最初は過呼吸が出るほど緊張していたらしいが、のってくるとアンジェラの世界が迫力を持って展開して来た。明言しなかったが言葉の端々から、徳島の田舎や岡山にいたときに「ハーフ」ということで相当苦労しただろうことはうかがえた。ハワイやワシントンに行ったときはもちろん相当自由になったと思っただろうけど、音楽活動を始めて東京で仕事をし、またアメリカに戻るときに成田空港から離陸したときに下の景色を見て「ああ、日本がホームなんだな」と強く思ったのだという。この感覚はすごく理解できる。アメリカに何度も行っていたころ、あの成田空港を離陸するときと着陸するときの風景が、自分が日本に縛り付けられた人間なんだなと強く思わせるのである。そういう感覚はどのくらいの人にあるのだろうか、分からないが。

圧巻だったのは「強い人だった」という徳島のおばあちゃんの話。常々、「負けたらだめだ」といわれていたというが、アンジェラがハワイにいるとき交通事故で入院し、もう言葉が喋れなくなっているのに五十音図を使って会話し、「あんた、負けたらあかん」と言われたのだという。これはもう感動するしかない。そういうふうに言ってくれる人がひとりは必要なんだとアンジェラは言うが、それは負けそうになることがよくあるからだろう。

全体に、オーラというか雰囲気というか、まだ荒削りで新鮮だけれども、大物になるよなと思う。オリジナルの作品を作るときも、英語で好きな歌を聴いていて、これを日本語で言ったらどんな感じになるのかと考えたりやってみたりするのが楽しいと言っていた。それで彼女の歌詞に「強引に進んでいく時間の冷酷な足音がする」とか「常温で生きれば胸など激しく揺さぶられる事は無い」といった歌詞が出てくるんだなと思う。最初はそこが生硬だと思ったけれども、そこに「方法」があるのだということを理解する。そういうものをつかんでいるというのは強いなと思う。パッと消えるアイドルではなく、アーチストとして歴史に残るような存在になっていくのではないかと思う。

というわけで話を聞いているうちにインディーズ時代のミニアルバムも聞きたくなりアマゾンで購入したのだった。うーん、ひとりのアーチストにこれだけ入れ込むなんてことは、高校生時代のポール・マッカートニー以来かもしれない。

ONE
アンジェラ・アキ
インディペンデントレーベル

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