プーシキン「スペードの女王」/栃東優勝

Posted at 06/01/23 Trackback(1)»

一昨日夜帰京し、どうも調子が悪くてあまりまともに行動できなかったのだが、今朝になってようやく調子が戻ってきたようだ。寒いと本当に調子が狂うが、まあ仕方がない。

プーシキン「スペードの女王」読了。50ページあまりの短編なのですぐに読めるが、主人公、伯爵夫人、主人公に恋を仕掛けられる身寄りのない女性と、性格の描きわけが実によく出来ていると思う。最後の場面、トランプのスペードの女王がにやっと笑う、という趣向はエドガー・アラン・ポーというか、いやむしろ江戸川乱歩とか日本の大正・昭和初期の作家の趣向のようだ。というかそういう設定どこかで読んだ覚えがある。もちろんそちらの方がパクリ、あるいは本歌取りであることは確実だが。

今はその続き、「ベールキン物語」に入ったところだが、三作読んでくると「プーシキン的な世界」というものにだいぶ馴染んでくる。18世紀末から19世紀はじめにかけてのロシアという世界は実に面白いなと思う。ネットでいろいろ探ってみると、プーシキンはロシアの国民文学の祖のように言われるが、翻訳が難しいために(おそらくはオネーギンのような韻文作品の事を指すのだろう)世界文学には大きな影響を与えられなかったとある。そのあたりのところは日本文学と軌を一にするところがあり、そういうものだよなあと思う。ロシア文学というとどうしてもドストエフスキー・トルストイだが、ド氏よりもト氏よりも圧倒的にプーシキンの方が私は好きだなあ。一種の信仰告白のようだが。

ラテン語・フランス語・ドイツ語も停滞気味だが、ロシア語をやりたくなってきた。院生のころには曲がりなりにもロシア語でロシア革命の本を読んでいたのだからやり直せば少しは読めるに違いない。面白みを感じているドイツ語は続けるとして、羅語と仏語は途中休憩して露語にとりかかろうかと思う。

昨日は晴れて雪が融けるかと思ったらまだまだ残っている。車の通る路面は融けていても舗道は凍結しているところも多い。田舎なら各家の責任で除雪するような道路に雪が残っているのはそういう習慣のない都会では仕方のないことかなと思う。

日経平均は大幅安で始まっているが、その後下げ渋りという展開。しばらくは先の読みにくい相場が続くのだろうなと思う。

相撲は大関栃東が三回目の優勝。こちらを見ると、平成十四年九月の武蔵丸最後の優勝以来、この20場所で優勝しているのは朝青龍の15回、栃東の2回、魁皇の2回、千代大海の1回だけなのだ。魁皇・千代大海が今後また優勝すると言うことは考えにくいし、実績で行って第二の地位・力を持っているのは間違いなく栃東であり、頑張ってもらいたいと思う。三役以上9人のうち外国人が四人、千代大海と魁皇の休場でついに過半数が外国出身となってしまった今、若手の台頭とともに栃東の踏ん張りに期待するところは大である。


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from セックスファイナンス at 06/01/23

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