姉歯証言
Posted at 05/12/15 PermaLink» Trackback(1)» Tweet
昨日も寒かったが、今朝も寒い。ただ、昨日はちょっとひどい目にあって体力的に大変なことになったのだが、結果的には今朝は調子がいい、というか根本的に生命を維持する機能が危機を感じて実力を発揮した、というような感じがある。体調が全体的に下り坂のときは無理をするのは良くないが、全体に上り坂のときは少し無理をした方が体にはいいようだ。1999年の自分の人生が最悪に落ち込んでいたとき(ウェブで日記を書き始めた年でもある)は何かちょっと頑張ろうとすると何もかも裏目に出て、大山に登ったら帰り道で足を挫き足の甲が亀裂骨折をおこしたり、炬燵の布団をベランダに干そうとしたらぎっくり腰を起こして全く動けなくなったり、体調が悪いのを無理して仕事を続けていたら原因不明の高熱を発して重要な行事をすべて欠席せざるを得なくなったりした。それは結局肝炎だったのだが、本当なら1ヶ月あまりで完治するはずだったのに半年以上かかった。そのころの記憶があるので体力的に無理をすることには慎重になってしまうのだが、今は体力的な底力のようなものが相当アップしているような感じがする。体力の向上のためにいろいろやってみることは良いような気がする。
姉歯建築士の証人喚問が行われ、私は夜のニュースで見ただけだが、一般にはどのような感想を持たれたのだろうか。私は観念してついに俎板の鯉となった姉歯氏が本当のことを喋るだろうと思っていたのだが、今の感想としては本当のことを言っていないなという印象を受けている。彼の経歴や構造屋の建築士が置かれている状況などを聞くと気の毒だと思う点はあるのだが、彼に対する同情心がほとんど湧いて来ない。もちろんやったことが酷いということはあるが、何というか、やはりあの場でも誰かのロボット的にしゃべらされているという印象が拭えなかった。確かに木村建設に対する告発ははっきりしていてその点については姉歯氏の言うことのほうが説得力があったが、イーホームズの審査の杜撰さを強く指摘してそこに問題を持っていこうとするのはどこからかそのように発言せよとの意志が働いているように感じられてならない。
イーホームズがこの問題を最初に明るみに出す決断をしたことは、私は評価すべきだと思う。(もちろん彼らに問題がなかったとは言わない、彼らにも責任はあるが)ヒューザーがイーホームズに「もしばらしたらイーホームズを徹底的に叩いてやる」といったというが、姉歯氏の発言はどう考えてもその線に沿ったものである。やはり姉歯氏を脅しかつ保護している何かの存在があるというふうにしか思われない。その存在はヒューザーよりもっと上の方にあるのだろうと思うが。もちろん私としてはイーホームズの言い分に説得力を感じているということもあるが、イーホームズ自身にもどこからかの力が全く働いていないとも思えない。民間検査機関を擁護する力は、「官から民へ」の流れを擁護するあたりから出てくると考えても良いだろう。もちろん報道やネットに出ている以上のことは知らないしわからない私としては、そのように見えてくる全体の構造を断言する材料はないのだけど。
2000年だったか、「神の手」の考古学者の偽造が暴かれたとき、私は彼に非常に同情し、日記にもそのようなことを一生懸命書いたのだが、結局何もかも贋物だったことがわかり、自分の人を見る目のなさに非常に恥じ入ったことがあった。まあそんなこともあってなかなか糾弾されている人に肩入れするというのは難しいことだなと思う。姉歯氏に同情心が湧いて来ないのは、偽装にしても証言にしても彼が歯車の一つとしてしか感じられず、自分の存在を賭けて偽りを行い、存在を賭けて真実を明らかにしているとは到底思えないからだろうと思う。検査のあり方についてどう思うか、と質問する議員も議員(というか事柄の本質において嫌らしいヤラセでしかない)だが、「もっとしっかり審査してもらいたい」としゃあしゃあと答える人物を、どんな点から信用できると言えるのだろう。人間として大事なものが何か壊れている、という気がする。おそらくそういう人間は世間に彼ばかりではないのだろうが。
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from ブログ らぷぽ at 05/12/15
やはり証人喚問ではこれが限界なんでしょうか。 既に口裏を合わせたような感じです。単純な自分の頭で考えるに、情報が公になる前に立ち入り調査をすることは出来ないのでしょうか。マスコミのあり方、情報のあり方も問われます。 世間が騒いでから、対応するといっ.
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