ミキモトの真珠/ポゴレリッチとターシャ・テューダー/西村真悟と鈴木宗男
Posted at 05/11/29 PermaLink» Tweet
昨日語学。ラテン語はようやく8課までの復習を終え、9課に入る。接続法現在と未完了過去。今朝起きたら頭の中で寝ぼけながら動詞の活用を唱えていた。語学というのはどうしてもこういう段階がある。フランス語も9課。こちらは弱点や覚え忘れの再強化という感じ。『現代フランス語基礎演習』というテキストを使っているので文法ということもあるが語彙が豊富に出てきて勉強になる。語学というものははまりだすとはまるものだなと思う。
午後出かけようとしていたら置き薬の業者から来訪の連絡があり少し待つ。3ヶ月間何も使わなかったのが申し訳ないようだが、まあ重畳というべきか。それにしても日の短い季節だ。まず東京駅に出て切符を取り、東京中央郵便局の前を通って線路から一つ目の通りを南下。最近このあたりもお洒落になっているので、入ってみたい店がいくつかある。有楽町のビックカメラのところでガードをくぐりプランタンの横に出、松屋の前で中央通りに出る。
最近このあたりはブランドショップが増えたが、特にミキモトがいくつもビルを建てている。真珠も宝石も買ったことはないが、中学生のころ三重県にいたので御木本幸吉の真珠養殖の苦心談はよく読んだ覚えがある。子供のころは宝石というものがどういうものかもよくわからず、大人になったら御木本さんから買って「あげよう」と思っていたものだが、そういえばまだ一度も真珠というものは買ったことがない。
山野楽器に行ってポゴレリッチのCDを探す。夜たまたま見ていた番組でインタビューを受けていたのを聞いた際、断片的にその演奏を聴いて欲しくなったのだ。輸入版で2000円あまりのショパンの「4つのスケルツォ」(1998年録音)を買う。ショパンコンクールで落選した際、審査員の一人が彼こそが本当の天才だといって辞任したというエピソードにふさわしい世界が展開している。本当に美しいものしか目に入らない種族の人だなとインタビューを見て思ったが、新しい演奏も聴いてみたいと思った。
久しぶりにどこかでお茶をしようと思い、いろいろ考えたがリーズナブルなところということで教文館の6階のカフェに行く。コーヒーと小さな御菓子で680円という値段は銀座ではなかなかない。スタバなどはどうも落ち着かないので、安くて落ち着く雰囲気のよい喫茶店は貴重だ。もちろんここも教文館という組織の一部だからこそこの値段でやれるのだろう。ほかの銀座の好きな喫茶店で1000円以下というわけにはなかなか行かない。
一息入れて隣の絵本・童話の店に入り、そういえば、と思ってターシャ・テューダーの作品を探してみる。4冊見つけたが全て輸入物。いろいろ考えた結果、"The SPRINGS of JOY"という大判の絵本を買う。しかしこれは童話ではなく、春や人生に関するさまざまな文章を引用し、それにターシャが絵をつけたというもの。"Nothing can bring you peace but yourself."というエマーソンの言葉など、なるほどなと思う。ジョン・ダンやソロー、シェークスピアと並んでオマル・ハイヤームのことばもいくつかあった。ちょっと高かったがこれは「何かいいもの」だ。
いろいろやっていたら昨日も夜更かし。書き物はどうしても夜のほうがはかどる。しかしあまり遅くなると翌日に差し支えるので、仕事の仕方を考えなければと思う。
***
西村真悟代議士が逮捕された。弁護士法違反ということだが、それにしても何でこんなのに引っかかったか。示談交渉などで報酬を得るにしても、ほかの弁護士を雇えば済んだことなのに、と思う。中国はこの逮捕を報道して悪罵を投げつけているが、まあそっちの筋の何かが動いたのだろうなとは思う。それこそ「国策捜査」だが、日本の大事にすべきものと国益とを損なわないようにやってもらいたいものだと思う。
夜はテレビタックルに鈴木宗男代議士が出演しているのを見たが、なかなかすっきりしたクレバーな印象を受けた。発言内容それ自身は佐藤優が書いていることが多いのだが、対ロシア政策のスペシャリストたち、佐藤の言う「地政学派」が復活しつつあるのかもしれない。やはり対米一辺倒では解決するものは少ないが、小泉首相の対中強硬姿勢を基本的に維持するとするとあとはロシアに接近するしかない。
こちらによるとロシアはむしろ日本に対し接近のシグナルを出しているのだそうで、北方領土問題以外では中国を共通のライバルとして戦略を組みなおそうという意思があるような感じさえする。もちろん日本は北方領土問題で譲歩することは有り得ないわけだが、お互いに何か現実的な線で協力を深めることで拉致問題へも強い関与を実現し、北方海域での安全を確保していくことが可能になるだろう。交渉次第では北方領土返還にもこぎつける可能性もあるかもしれない。日露が友好平和条約を結んだら北東アジアのパワーバランスはかなり変化する可能性がある。シベリア抑留問題などで野蛮な印象はまだ強く残っているけれども、中国などとよりは気持ちのよい関係が築けるのではないかという気がする。
まあこのあたり、どこに最善の一手があるかということを自信を持って言うほどの材料はないが、シベリアの潜在主権を主張する勢力さえ存在する中国(笑)に比べれば、日本が進出した方がよりありがたいと本音のところではロシアも思っているのではないかという気がする。
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