福永祐一騎手/裸の貴婦人/民主化と反米

Posted at 05/11/28 Trackback(1)»

福永祐一がテレビで喋っているのを見たが、京都の人という感じで、勝って有頂天になっていたときは祇園で豪遊していたという。調子に乗りすぎて落馬し馬に踏まれて片方の腎臓を摘出したというが、全然懲りていない感じが面白かった。「男の子」がそのまま「大人の男」になったような、という人は最近なかなか見ないが、この人は面白いと思った。福永洋一騎手の遺児ということでなんとなく悲劇的な印象があるが本人に全然そういう翳がないのがいい。御曹司という印象をもたれずに20歳過ぎで自力で豪遊できたわけだからむしろそんなこともプラスにしてしまっているのかもしれない。武豊のような天才とはまた違うが、こういう遊び人タイプのジョッキーが強いのも競馬という競技らしくてよい。

日中はラテン語フランス語。最近は語学力の全般的向上に熱中している。相撲をチラッと見ていたら小泉首相が観戦に来ていた。年6場所制覇したら表彰式に行くと朝青龍に約束していたのだという。本当にやってしまうところがすごい。もちろん朝青龍が、である。優勝も琴欧州の大関昇進もほぼ確定的なので途中で見るのをやめて出かける。

新御茶ノ水の総評会館の出口のエレベーターで地上に出ると、5時前だというのにもう暗い。神保町まで歩き、三省堂へ。古文の単語と文法の参考書を買う。古文も読める気でいたが実は結構怪しいということに気がついた。語学力の全般的向上作戦の一環。語学書のコーナーで河野一郎『誤訳をしないための翻訳英和辞典』(DHC、2002)と英作文の本を買う。大学生向けの語学テキストの巻末の注釈が間違いだらけだという話があってこれは非常になるほどと腑に落ちた。どう考えてもおかしいだろという注釈があっても学生時代はそれが正しいのかなと渋々それを受け入れて珍妙な訳文を作っていたものだ。有名な英文学者でも、著名な小説家でも、時には辞書でさえ、誤訳がある。それはもちろん承知してはいたが、具体的な例が挙げられていると腑に落ちるものだと思った。

特に、植物の名前にa morningglory(×朝の栄光、○朝顔)、a pink(×ピンク色、○撫子)、a naked lady(×裸の貴婦人、○アマリリス)などがあるのはつい間違えてしまいそうだ。もっとも最後のヤツは状況を考えれば分かりそうな気もするが。

民主党西村真悟代議士が逮捕されそうだ。平沼赳夫氏だけでなく拉致問題解決に熱心な議員が狙い撃ちされている感があるのはやはり政府内で日朝国交回復最優先派がイニシアティブを握ったのか。官房長官の安倍氏の表情がこのところ冴えないのはこの問題と皇室典範問題があるだろう。官房長官というポジションに祀り上げることでむしろ動きを封じるというのが小泉首相の作戦なのかもしれない。安倍氏には何とか状況を打開してもらいたい。

エジプトでイスラム原理主義運動の元祖とも言える「ムスリム同胞団」の系列の候補が国会に大量当選しているという。アラブ諸国の民主化というのは、当然一般に潜在的に大きな支持を受けている原理主義勢力が多数の候補を当選させるということを意味する。開発独裁的に反対勢力を封じてきた強権的・近代化政府か全く民主化を認めなかった絶対王政の産油国がアラブにおける親米勢力だったわけだが、「民主化=反米」という方程式を、どうしてもアメリカは解けないのだろう。原理主義勢力はそのままイコールでテロリストではない。むしろテロリストグループと原理主義勢力の分断を図ることの方がより重要な課題だと思うが、アメリカにはそういう手先の器用なことは出来ないのだろうなとも思う。

ミャンマーでアウンサンスーチーの軟禁が延長され、首都がピンマナという中部の都市へ移転を急いでいるのだという。一応地図には出ているので昔からあった都市のようだが、全く意図が不明だ。どうも平清盛による福原遷都が思い出されてならない。相変わらず動きのよくわからない国である。

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