住まいに愛されること/合理主義の抑圧的側面/無節操のきわみ
Posted at 05/11/13 PermaLink» Tweet
昨日の関東は木枯らし一号が吹いたらしいが、その時間はずっと低調で家にいたためか全然意識しなかった。午後業者が来て浴室の換気扇の交換とエアコンのクリーニングをしてもらう。換気扇はもううまく回らなくなっていたのだが、要するにモーターの油切れで、交換するしかないのだという。たぶんそうだろうと思ったので想定どおり。エアコンも掃除をしてもらうと物凄く埃だらけであることがよくわかる。換気扇も交換が済んだらあれ?と思うくらい音が静かになったし、エアコンもすこぶる快調。このところ、まわしていても時々途中で動かなくなったりしていたのだ。こういうものは気をつけてメンテをしていなければだめだなと改めて思う。エアコンは10年以上つけていて初めてのクリーニングだし、換気扇は入居以来だから22年目だ。お金に愛されないと金持ちになれないというが、住まいに愛されないと幸せに住めないということもまたあるのではないかと思う。
所用で両親が上京し、久しぶりにこちらに宿泊させる。特に父と話すとすぐ議論になるのだが、先日話していて父が小学校高学年で終戦を迎え、平和と科学の世の中になると希望を膨らませていたのに昭和25年の逆コースで強い衝撃を受けた、という話をしていて、なるほどそういう時代の子かと改めて認識した。もちろん私などにとってはどちらも歴史的事実であって体験はしていない。我々などの世代は「素直な良い子」は社会風潮になっていたサヨク進歩主義に染まり、私などのついそういうものを疑ってかかる者はどちらかというと少数派で、むしろ左翼進歩主義勢力の欺瞞性や問題点などが目に付いた世代であるわけだが、そういう点になると議論が平行線になることがよくある。
今朝はフランスの暴動について話していた。最近はっきりと対立していたのはデカルトの評価についてなのだが、私などはもちろんデカルトが近代合理主義の教祖であってその弊害が現在になって出てきていると考えているわけで、それはさまざまな人々が指摘しているところである。しかし父は盛んにデカルトを擁護するのでいったいどういうことなのだろうと考えていたのだが、先の「時代の子」、ということに思い当たり、「近代合理主義の解放的側面を重視しているようだが、近代合理主義には抑圧的側面もあることを考えなければならない」と言ったら黙った。我ながらまるでサヨクの方々のような発言だなと思ったが、まあ相手に合わせて言わないと理解しにくいと言うことはあるからまあいいだろうと思った。
先ほど両親を送り出して録画していた「談志陳平の言いたい放題」を見ようと思ったら何か録画の際にミスしたらしく、10分ほどしか録画されていなかった。参ったな。しかし最後のほうは生(もちろん収録は録画なのだが)でも少し見た。談志らしく面白いと思ったのは、「権力を忌み嫌うものが権力を握ったときが一番危険な権力者になる」という言葉だった。まさにその通り。
そのあと報道2001などをちょっとずつ見ていたら安倍官房長官と石原都知事、曽野綾子などが出ていた。石原の「アメリカは中国に負ける」発言の意味は、結局中国は人命軽視の国だから何千万死んでも堪えない。消耗戦になったときにアメリカの方が途中で折れるだろう、というような意味だったようだ。まあそれは一理あるなと思う。
それにしても安倍官房長官は政府にところを得てまさに水を得た魚のようだ。この人は本当に政府で活動すべき人だと思う。党のように裏で権力を動かすのでなく、政府で自ら先頭に立ち、正面に立って自らの体を張ることで輝く政治家だと思った。人事でも、小泉氏が何を考えたんだかつけた猪口国務大臣の下に山谷えり子代議士を政務官でつけ、男女共同参画などという橋本派の遺物を実質的に議論の対象にしたのはさすがだと思う。安倍さんやるな、という感じである。
一方で、靖国神社の首相の公式参拝などを推進し、代替追悼施設の建設に反対することを条件に神道政治連盟の推薦を受けていた何人かの代議士が、追悼施設建設推進議連である「国立追悼施設を考える会」に加わっていると言う。その筆頭は考える会の会長である山崎拓代議士である。山崎代議士の女性問題などはなんだかなあという感じであったが、こうした政治信条に関わることでの無節操さは私は許容できない。山崎という人にはどちらかと言うと好感を持っていたのだが、全くなくなった。
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