銀座再開発/『本日の雑談』/下の階級ほど太る国
Posted at 05/11/06 PermaLink» Tweet
昨日は午前中友人に電話をしたら3時間も話し込んでしまった。その中で『下流社会』の話題が出、あまり読む気がなかったのだがとりあえず読む気になった。昼過ぎに出かけて地元で食事を取り、地元の書店を物色した後、銀座へ。教文館で三浦展『下流社会』(光文社新書、2005)を購入。銀座の町をぶらぶらしながら旭屋書店に移動。土曜の銀座ってこんなにこんでたっけなあ、と思う。晴海通りのディオールのビルの隣に大きな空き地があって、工事をしていた。ここは何があったのか。ディオールのビルは確か近藤書店の跡だと思ったが、ここはなんだろうか。銀座もどんどん再開発が進む。それなりのセンスのビルが出来るからまだいいようなものだが、古いビルはなるべく残してもらいたいものだと思うのだけど。
旭屋書店で小林よしのり・西部邁『本日の雑談 8』(飛鳥新社、2005)を見つけて購入。これは買う予定ではなかったのだが、やはり読んでおきたいと思い買った。もうひとつ目当てのものがあったのだが、見つけられず。銀座コアのブックファーストにはあるかと思い、移動。コアの前に来て、巨大なユニクロのビルを発見して仰天。いつ出来たんだこれ。以前は確かニューメルサの中に入っていたと思う。それですらここにユニクロが?と思ったものだが、もう鳩居堂の隣の隣がユニクロだというのだからびっくりだ。郊外で買えばいいものをわざわざ銀座まで買いに来る人がいるのか不思議だが、結構人が入っているようで、よくわからない。
ブックファーストでも探すが発見できず、そのまま地元に戻り、文教堂をのぞく。結局ここで大河原遁『王様の仕立て屋』8(集英社ジャンプコミックスデラックス、2005)を購入。家に帰って早速読みにかかる。
まずは『本日の雑談』を読了。最近はこのシリーズも双方が発言を押さえ気味だったのだが、今回はややはじけているというか暴走気味でかなり面白かった。南京事件に関してゲリラか何かを処刑する写真で、日本人はもともと有数の首狩族だ、と小林が言っていてぎょっとしたが、考えてみれば戦国時代は論功行賞のために戦場では首を取って回っていたし、『大将首』など取り合いになったのだ。戊辰戦争のときでさえ、司馬遼太郎の『燃えよ剣』の描写ではあるが、会津の武士たちは戦場で敵を倒すと相手の首を取り、腰にぶら下げていたのだという。いくつもぶら下げると重くて戦闘能力が落ちるので、土方が首を捨てろと命じていやいや従う、というのがあった。確かに相当首を切っていたことは確かだ。江戸時代でも処刑は斬首・切腹・磔などあったが、打ち首のあとは獄門で首を晒すわけだし、現代人の感覚から言えば野蛮でもそう昔のことではない。
しかしこれも考えてみればつい数十年前まではフランスでも死刑はギロチンだったのだ。またアメリカ兵も戦争に行った記念に日本兵の髑髏などを持って帰って恋人にプレゼントしたりしているし、日本人だけがそうしたことをしていたわけでもない。
日本の支配下の時代の南洋の人たちはやせていてスマートだったのに、アメリカの支配に入ってから異様にぶくぶく太りだしたというはなしもさもありなんという気がした。カトリーナ来襲の後の被災者たちもどうしてあんなにみんな太っているのだろうと思っていたが、あれは「黒人だから」ではなく「アメリカ人だから」なのだと思えば納得できるのだ、と思った。ハワイでもそうだが、アメリカ人になって、社会の下のほうに組み込まれると、太りやすい社会構造に組み込まれるということなのかもしれない。インディアンで太っている人はあまり見たことがない…と思ったが自分の記憶の中を探したらやはり太っている人もいたな。インディアン、ネイティブアメリカンの社会で一番問題になっていることはアルコール中毒だとどこかで読んだが、社会的上昇の意思のない人たちがアメリカ社会に組み込まれると、その歪みの部分だけをもろに受けることになってしまうのだなと思う。そういえば、沖縄でも占領下で育った世代の人たちは肥満や成人病が広がっていてすでに長寿県ではなくなりつつあるという話もテレビで見たことがあった。7時ころ読了。
『王様の仕立て屋』を読み始める。主人公織部悠の日本帰国編。学生服をジャストフィットするように仕立てなおす話、茶室に利休鼠のスーツを合わせる話、コードバンのベルトの話など相変わらず面白い。8時半ころ読了。夕食の買い物へ。
今日は書き出したら長大になり、話題も多岐にわたっているのでとりあえずエントリを三つに分けた。後二つのエントリにわたって今朝書いたものです。普段からそうしたほうがいいとは思っているのだが…
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