これで郵政民営化はドラマになった

Posted at 05/08/09

これで郵政民営化はドラマになった。

参議院否決という「苦難に耐えて、よく頑張ること」によって、首相はそれを勝ち取るまで不退転の決意でことを進めるだろう。反対派の中心となるべき亀井氏は、それに比べると実に影が薄い。結局ここまで小泉氏が本気でドラマを展開させるとは思っていなかったのだろう。ここに来て、役者の違いというものを見せ付けられている感に堪えない。

首相の強引な手法を説明して「首相はボキャブラリーが少ない」と説明した人がいたけれども、いろいろな意味でそうだと思う。言葉だけではない、行動のパターンもあまり数がない。いったことはやる、ということを信条とする人は、結局はそれ以外のことは出来ないのである。いろいろごたごたほかの政治家の真似をしてみたりしているが、結局やるといったことはやる、に収斂した。それはほかのこと、たとえば靖国参拝ももそうだろう。また財政再建も話には上ってきていないが、30兆円に国債発行を抑えるといった当初の目標なども形は変わるかもしれないが止めるつもりはないだろう。北朝鮮との国交正常化も、これは拉致問題がある以上、現在の金正日国家との正常化は絶対的に困難だが、心情としてはあきらめていない。

小泉ドラマは、これでかなり終章に近づいた。彼はこの総選挙に勝つだろう。亀井氏は次代のリーダーの座を決定的に失うことになるに違いないと思う。しかし小泉首相も、これで郵政民営化を実現したあとまでは生きながらえることが出来ないのではないかという気がする。

これに対抗するドラマを持っているのは、郵便局長の息子・荒井広幸だけだ。彼の執念は参議院議員同僚の血判を集め、ついに否決に追い込んだ。しかし彼は、ドラマの第二章をどう戦うのだろう。この勝利を超えた勝利を、彼がつかむことは出来るのだろうか。

連続ドラマの最終回近くのように、ドラマの結末も気になるが、新しく始まるドラマも気になる8月である。

ただ、拉致問題の解決を求める立場から言えば、小泉政権が続く限りは、多少の前進はあるかもしれないが、根本的な解決は無理だと思う。そういう意味では速やかに筋書きが進んで安倍政権が成立し、一気呵成に解決を目指して欲しいという思いはある。

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