少年サンデー連載「シテの花」をめぐるおどろきの事実/「本当の自分を確立する」ことと「自然体の自分が力を発揮できる」こと/自民党支持率40%超えと高市内閣と党内とのねじれ現象/鬱とトラブル

Posted at 25/11/18

11月18日(火)晴れ

今朝は4時ごろ目が覚めたが、昨日いろいろあって気がちゃんと休まっていない感じで、10時には寝たのだが6時間ガッツリ寝たという感じにはならなかった。寝る前に風呂に入ったせいかかなり布団の中を熱く感じ、少し汗もかいた気がする。昨日は一日オーバーホールの日というかあまり何もしないで過ごしたのだが、そういう時はちょっと鬱が入っている感じがあり、トラブルがあるとかなり悲観的になってしまう感じがあったなと思う。鬱の時はしっかり鬱を過ごした方が後で元気になる感はあるので放っておいているのだが、トラブル対応モードではないという弱点はある。まあ仕方ないが。

***

本当の自分を確立する、みたいな話はよくあるわけで、実際のところ自分でも自分のやっていることが納得のいかない時というのはあるわけだから、そういう意味でそういう考えが役に立つことはあるのだけど、こういうのも考えすぎるとかえってわからなくなるところはある。確立したい自分というのはやはりある程度の強度があるわけで、その「ありたい自分」と「現実の自分」の間の距離を変に意識してしまって返って自分が弱まってしまうこともある。そうなると本末転倒だろう。

実際問題で言えば「現実の自分」が言わば「本当の自分」Seinなわけで、いわば理想としての「本当の自分」Sollen、「納得のいく自分の姿」というものはどうしても肩肘張ったものになってしまうだろう。そういう意味では「自分は自分であると許す姿勢」みたいなものが大事なわけで、「自分はこうしたい」、「自分はこうありたい」というものと現実との距離を測りながらそれを目指して近づいていくことが大事なのだろうと思う。

現実の今の自分で頑張れること、というのを見つけて一歩でも理想に近づいていく、あるいはその自分は本当になりたい自分なのか、なぜそうなりたいのかを再考する必要があることもあるかもしれない。

簡単に言えば「自然体」が大事だ、という話なのだが、「自然体の自分が一番力を発揮できる」ことが大事なわけで、そういうテーマを持つ、あるいはそういう場所を探す、あるいはそういう場所を作る、ということなのだろうと思う。

自分自身のことを考えると、それは「観察と探究」が大事だということになり、また「ゆとり」をちゃんと持っているか、ということが大事なのだと思ったのだった。

これは少し前に考えたことなのだが、書く余裕がなかったので今描いてみた。

***

https://x.com/shonen_sunday/status/1990438292136026501

いま面白いと思っている漫画の一つに、サンデー連載の「シテの花 能楽師・葉賀琥太朗の咲き方」がある。この作品は「少年誌初」の能楽師マンガであるのだが、事故でダンサーとして活躍できなくなった高校生が能楽の魅力に目覚め、能楽師を目指して精進していくという作品である。今日はその4巻の発売日なので、後で買ってこようと思う。

ところで、この作品の作者の壱原ちぐささんがTwitterに以下のポストをツイートしていた。

https://x.com/ichichigu/status/1990397276498628809

驚きの内容である。いま私がサンデーで熱心に読んでいて単行本も買っている作品は「葬送のフリーレン」「龍と苺」「かくかまた」とこの「シテの花」なのだが、確かに「シテの花」は常に後半に載っている。先週発売の50号では427ページから、マンガ作品の中では後ろから三番目で、あえてこのくらいの掲載位置に面白い作品を掲載しているのかと思っていて、人気とかについてはほとんど考えていなかったのだが、このツイートによると

「『シテの花』サンデー読者アンケートでは平均7位と大変厚く応援いただいているのにどうして掲載順がいつも後半なんだろうと思っていたら、
私が締切3日前くらいに提出している原稿を前担当編集さんは締切翌日とかに入稿していて、
前半に掲載するにはリスクが高い締切を守れない作品だと編集部に思われていたらしく…
え??そんなことある??と…

私は締切を守っているしアンケートも良くて、もし人気通り上位3分の1くらいに載っていたらよりたくさんの人に読んでもらえたかもしれないのに、
こんなしょうもないことで掲載順を下げられたり1周年のカラーも巻頭ではなくセンターになってしまうんだなと…」

とのこと。ちょっと信じ難い話である。

この50号ではあだち充「タッチ」が書き下ろしで表紙に登場、画業55周年とのこと。ただ最近はあまりサンデーに掲載されてはいないようで、ご本人も「ご迷惑をおかけして」とかなり恐縮の体であり、オマージュマンガも高橋留美子さんと青山剛昌さんという大御所で、なんというか「今を生きる」感がちょっと少ないのでは、という感じはした。

マンガ賞や「このマンガがすごい!」などで話題になっている作品もあるのになぜそれをメインに持っていかないのかは不思議なのだけど、その辺は同じ一ツ橋系でもジャンプとは違うところなのだろうなとは思う。

「タッチ」や「俺は直角」などの青春ものをどうしてもサンデーの柱にしたいという主張が強いという話はどこかで読んだことがあり、その方針がジャンプやマガジンに比べて遅れをとってしまった理由だとは言われていたようだが、「学年別学習雑誌の小学館」という伝統がもう一つ「マンガ及び漫画家に対するリスペクト」が足りなくなる理由なのかなという気もした。

http://raikumakoto.com/archives/5649640.html

小学館というと雷句誠氏との上記のトラブルも思い出されるし、最近では「セクシー田中さん」の芦原妃名子さんの痛ましい出来事もあった。いずれも「漫画家とマンガ作品に対するリスペクト」について一転の疑いもない、という感じではないのが残念なところではある。

https://x.com/ichichigu/status/1990435218944401571

「…色々思うところはありますが、一番大きな気持ちとしては、
好きな作品が後ろの方に載っていたらなんだか不安になるし、アンケ順位の良い今作はそういう読者さんが特に多いと思ったので本当は人気だと伝えたかったこと、
そして今作は多くの能楽関係者の方々にご協力いただいており、そこには「この作品をきっかけに能に触れる人が増えたら」という想いも確実にある中で、作品の名誉を守らないといけないと思ったこと
そうした中で、「本当は人気なんです」だけだと伝わらないので掲載順と乖離している理由の一部も添えた次第でした」

「シテの花」は本当に斬新な作品だと思うし、能楽界の意気込みも感じられる作品ではあるので、このように内幕を明らかにして作品の名誉を守りたいという作者さんの気持ちは当然だろうと思う。これを機会に、さらに大きな支持を受けて羽ばたく作品になってほしい。サンデーも「小学館ならでは」という作品もあるように思うので、会社全体としてその辺りのところをしっかりしてもらえたらという気はする。

***

https://x.com/senkyoyosou/status/1990289057700880606

ANNの世論調査結果、自民支持が40%を超えていて、高市効果だなと思う。

https://x.com/senkyoyosou/status/1990365536279257207

時事通信の結果とはかなり異なるのだけど、これは積極的支持と消極的支持の違いだろうか。いずれにしても浮動票がいまは高市政権に集まっているということは事実だろう。

https://x.com/47news_official/status/1990403914412265985

逆にこういう記事もある。自民党の福島市長候補が落選したというのだが、この市長は与野党相乗りで立憲の前議員に敗れたということなのだけど、さまざまなツイートを読んでいると争点になったのはメガソーラー問題のようで、そうなると高市支持者はむしろ新人候補に投票したのではないかと思った。

制作課題がいろいろ多岐にわたるから、こうした「ねじれ現象」は当然起こってくるように思う。これを単に「自民現職の落選」と片付けるのは明らかに「支持率下げてやるww」の姿勢から敢えて一面的に報道した感じがある。

ただ実際にはこうした「ねじれ現象」は日本中にあるだろうから、いますぐに解散総選挙になっても自民党が勝つとは限らないということも言えるのだろうと思う。石破前首相は安倍政権時代に戻って不満たらたらだし、割り切って高市首相の姿勢を支持している人ばかりではないのが自民党内の現状だろうとは思う。

経済政策の効果が出てきて、中国との摩擦もとりあえずは解消してからが、勝負どきになるのだろうとは思う。


父の誕生日/地中海の干上がりと大洪水による復活

Posted at 25/11/17

11月17日(月)晴れ

昨日。一昨日はホテルに一泊。11時ごろにチェックアウトし帰る人は帰り、用事のある人は出かけ、10人ほどで父の墓参りに。秋が深まり、お墓の周りの景色も山が色づいて空も青く、美しい感じになっていた。

その後実家に帰って話をしながら、三々五々帰る人は帰って行き、4時過ぎに母を送って弟と妹たちが出発して、実家は日常に戻ったのだが、だいぶ疲れが出てその後で買い物に行くつもりだったのをやめてあるものだけを食べて夕食にし、早めに休んだ。起きて今日、父の誕生日である。生きていれば91歳。仏壇に線香をあげる。

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どうも疲れが出ていてなかなか書くことを思いつかないし、ネットを見ていても心が動かない感じである。

https://x.com/kanjinag/status/1989706438554579356

少しネットで読んだことを書いておくと、今から596万年前にジブラルタル海峡が地殻変動で塞がってしまい、地中海が干上がったことがあったのだそうだ。これをメッシニアン塩分危機というのだそうだ。

メッシニアンというのは地質年代で、6600万年前から始まる新生代の新第三紀中新世(2300万年前以降)の最後の時代で724万6千年前から始まる。その後半の時代にこの現象が起こったということのようだ。

そして鮮新世の始まる533万年前からがザンクリアン期に入るが、この時に「ザンクリアン大洪水」というものが起こり、ジブラルタル海峡が再び開通して大西洋から大量の海水が流れ込んで地中海が復活した、ということなのだそうだ。

ザンクリアン期というのは人類の祖先とされるアウストラロピテクスが出現した時期なので、その時にはすでに地中海は復活していたということになる。ただ、人類が生きていた時代にこうした塩分危機やあるいは大洪水があったら、それは人類の記憶に刻まれたのではないかという気はする。ノアの洪水やソドムとゴモラの塩の柱に化したロトの妻の話、あるいはモーゼの十戒の話に出てくる海が割れた現象なども、実際の地質現象を反映している可能性もあるのかもしれないなという気はした。まあとりあえずは妄想の範疇ではあるのだが。

日本神話は温暖湿潤な日本の気候を反映して、葦牙(あしかび)の萌え出るが如く生命が自然に生まれてくる豊穣なイメージがあるけれども、聖書の伝説のような乾燥帯の神話とは全く違うものだなと改めて思ったりした。

アグネス・チャンが大人気/保守とリベラルの対立軸を考える

Posted at 25/11/16

11月16日(日)晴れ

昨日は仕事の後市内のホテルで母の九十の賀。子や孫が十数人集まりいろいろ話をしたりしてよかった。「私は誰でしょうクイズ」というのをやり、いろいろ質問の答えを聞いて誰の答えかを当てるのだが、「最初に好きになったアイドル」という質問に「アグネス・チャン」と答えた人が私を含めて三人いて、世代だなと大笑い。YouTubeにアクセスしてテレビに当時の動画を映して見たのだが、今10代の子も「かわいいね」というので「可愛いよ」と言っておいた。まあアイドル、という呼称が出だした走りの時期だなとは思ったのだが。

今朝はチェックアウト後、父の命日が近いので墓参りに行く予定なので、宿を抜け出して準備してがてらブログを更新している。

***

https://note.com/isariki0203/n/n4f4c90fb5c62

昨日読んだ記事で印象に残ったもの。

“社会的な安定に対して、正義の分断が怒るという考察と予言は、すでに幾人もの思想家、哲学者が述べている。
例えば、ルネ・ジラール『暴力と聖なるもの』では、安定した社会は模倣的欲望を生み内部で敵を作るとしている。
ハンナ・アーレント『全体主義の起源』では、安定社会で人々が「個の意味」を失うと、道徳的熱狂に救いを求めるとしている。
これらは、いずれも現在の保守とリベラルの分断と、その後の社会不安を予言するものである。”

現代では保守とリベラルの「正義の分断」が起きているという指摘で、保守は「安全や安定」を求め、リベラルは「善人であること」を求める、という指摘であり、これはなるほどと思うところはあるのだが、不安定な社会であれば安定を求めること自体が正義になるので保守とリベラルの分断は起こりにくいが、安定しているからこそ「より安全を求める」人たちが「保守」になり、「善人でありたい」という人たちがリベラルになる、という分断が起こる、という指摘である。

私は保守よりだから日本の現在の安定や繁栄などは「砂上の楼閣」であるという感じは持っているし、それを維持するための努力は必要だと思うけれども、とりあえずは安全であるからこそ、より理想を実現していくべきだ、という考えがあることもわからなくはない。

もちろん保守とリベラルの分裂の全てがこのことによって説明されるわけではないけれども、日本においては特に安全保障問題や治安問題が両者の分かれ目になっているので、そうした印象が強いということだろうアメリカなら「リベラルホーク」と呼ばれるリベラルなタカ派というものも存在するのだが。

日本の保守派は「文化の維持」というものにあまり拘らない傾向があるとか、リベラルは安全保障に対する考え方がお花畑すぎるとか、本来の、というか少なくとも諸外国の保守やリベラルのあり方とは違う面が結構あるのであまりこの「保守ーリベラル対立」の議論軸に囚われすぎな方がいいとは思うけれども、こうした考察はもっとされていいだろうなとは思った。

今日は時間がないのでこの辺で。

「福音派」はレーガンの「保守革命=古き良きアメリカを取り戻す」とともに生まれた/やまびこ道路など/文化のエンタメ化と富裕層向けアレンジ/高市総理の15年前の服

Posted at 25/11/15

11月15日(土)晴れ

今朝は比較的晴れている割には気温が高く、今の所の最低気温が3.6度。朝ガソリンを入れたり仏花を買いに行ったりするために車で出かけた時もフロントガラスは凍結していなかった。そのせいか、職場に出て少し用事をして西友まで走って仏花を買い、天気が良ければ富士山が見える道を走ったのだが山と山の間に雲が屯っていて富士山は見えなかった。ふだんは隣町まで走るのだが今朝は時間がないなと思い、またパンもまだあったから国道に出て左折して右折、近めのガソリンスタンドで安くできそうなところに行ったのだが、割引チケットを使ったらリットル162円で入れられたので、高市効果は出てきたのだろう。この値段はかなり久しぶりである。

別ルートを通って実家に戻ったが、まあふだん通らない時間に通らない道を通ると気分転換にはなるなと思った。

***

昨日は午前中母を南松本の病院に連れて行く。洋服の具合が良くなくて尻が痛いというので途中何度か直したりしたので余裕を持って出かけたつもりがギリギリになってしまった。診察中も結構ばたばたして施設に電話して薬の残量を確認したり、いろいろ。モールの中の病院なので屋内駐車場からエレベーターに乗ってすぐ医院に行けるのは便利なのだが、そこからトイレまでが遠いので車椅子を押して何度かダッシュした。また車椅子用トイレを健常者が使っていることで塞がってしまうことが時々あり、その辺はちょっとモラルの問題かなという気はする。お昼ご飯を買ったり母が食べたいというおにぎりやアンパンを買ったり、施設に頼まれていたトイレットペーパーやシャンプーの詰め替えなどを買ったり。あまりよく行くモールでないので商品の場所がわからず、結構右往左往して、11時半から診察だったのだがモールを出たのは1時を過ぎていた。

先日通った踏切が閉鎖されていて、ネットを見ると迂回路が大混雑とあるので少し覚悟して出たのだが、南松本の駅前を通ってやまびこ道路に出るところが割合スムースで、やまびこ道路もそんなに運んでなかったので並柳の交差点を直進していつもの道に出て、そのあとは割とすんなりとかえれたのだが、下道だからそんなにスピードは出せないので施設に到着したときには2時を過ぎていて、母の昼ごはんに間に合わなかった。結局買ってきたものを食べてもらうことになった。

ちなみに、やまびこ道路とは1978年の長野国体、通称「やまびこ国体」の時に作られた道路で、他の県で「国体道路」と呼ばれるものに相当する。当時私はまだ三重県にいたが、卒業校の同級生のボート部員が諏訪湖での大会に動員されたということを言っていた。

***

https://digital.asahi.com/articles/ASTCG22N8TCGUTFK00LM.html

閣僚給与削減問題だが、私は基本的に反対なのだけど、高市首相が「日本の最高級の服を着て外交の舞台に立ってほしい」と言われて「15年前のものを引っ張り出してきているから大丈夫だ」と答えていてすごいと思った。私は腹が入らない。質問した委員も「総理は良いかもしれませんが太ってはいらなくなる人もいるんです!」とたたみかけてもらいたかった。脱線である。

***

東京国立博物館の件では、野口さんのこのツイートが問題の本質を突いているような気がする。

https://x.com/NoguchiMin10356/status/1988817301022601398

従来の「文化を愛し継承する」という考え方から「文化を消費する」という考え方が強まった結果、「エンタメ化」が進んでいることは事実で、そのことによってその分野にお金が入るようになったのは事実だろう。特に刀剣関係や歴史関係にはそうした実入りは増えるようになったと思う。もう一つは富裕層、特に海外の富裕層向けの配慮、お金を落とさせるための工夫みたいなものが進んできて、「誰でも気楽に入れる博物館・美術館」というものからは遠ざかっている感じはする。もちろん文化というものはある程度敷居の高いものではあるが、それは「金がないと入れない」というものでは少なくとも戦後はなかった。

「日本の文化的な強さは裾野の広さにある」というのは小野田大臣の言葉だが、全くその通りであり、誰でも気軽に入れるニュートラルなミュージアムがあるという真の贅沢さは維持してもらえるとありがたいなとは思う。

***

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「福音派」。1980年8月21日にテキサスで開かれた福音派による「宗教円卓会議」に共和党の大統領候補だったレーガンが登壇し、

「この会合は無党派の会合であるのはよくわかっています。ですからみなさんが私を候補者として公に支持できないのもわかります。ですが、私がみなさんの活動を公に支持しているということは知っておいてください」

と演説し、宗教者たちも観衆もレーガンに対する熱狂に包まれたのだという。

「退廃するアメリカに必要なのは世俗主義ではなく、古き良き宗教であり、古き良き憲法であると語り、17世紀のピューリタン指導者ジョン・ウィンスロップと聖書の言葉を引き、アメリカは「丘の上の街」であり世界に光を照らさなければならないという。そして、聖書にこそ現代社会が抱えるあらゆる問題の答えがあると結ぶ。会場は総立ちとなり、惜しみない拍手がわきおこった。」

「丘の上の街」とはウィンスロップの言葉で「神の祝福に満たされた世界の模範となる町=アメリカ」である、という背景があるのだが、さらに遡るとマタイによる福音書第5章第14節にある「あなたがたは、世の光である。山の上にある町は隠れることができない。」からきているわけだが、つまりはアメリカは世界の模範=世の光となる国家であり、「丘の上の街」のように誰からも仰ぎ見られる存在である、という意味に繋がるのだと思う。

これはつまり、「キリスト教徒としての使命(感)と誇り」を「私(レーガン)は理解している」と聴衆の前で宣言したということであって、彼に熱狂的な支持が集まったのも当然だろうと思うし、彼を支持するという形で「南部の原理主義者、北部の福音派、南部バプテスト連盟、ペンテコステ派など」多種多様な保守的キリスト教団体を生み出した一つの契機となり、また彼らと共和党の蜜月を象徴的に表現したイベントになった、ということのようだ。

「宗教円卓会議」でググってみると最初に宗教右派として政治化した団体としてクリスチャン・ボイスが出てくるのだが、その後に出てきた団体としてモラル・マジョリティ、宗教円卓会議、全米キリスト教連合が出てくる。クリスチャン・ボイスはヘリテージ財団と関係が深いようだが、今では勢力は失われているようで、この本で取り上げられているモラル・マジョリティがやはり重要なのかなとは思う。

昨日も書いたが福音派・宗教右派という政治勢力は「声なき声」として広く存在したのが、それを政治的存在にしたのが1960−70年代に進んだ進歩主義的な世俗主義に対して自分たちの文化を守ろうとして結集して行ったいくつかの団体だった、ということで、その結集にはいくつかの契機があったわけだけど、この「宗教円卓会議」は確かに一つのメルクマールになるイベントだったのだなと思った。

そして政治の世界にとっても宗教右派の支持を得た共和党およびレーガンは地滑り的な勝利を収め、彼の掲げる「古き良きアメリカ」のビジョンは人々を魅了し、その中で「福音派」もまた誕生したのだ、という説明は腹に落ちるものがあった。88/291ページ。

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