「トリリオンゲーム」最終話を読んだ:「鬼滅の刃」にも「進撃の巨人」にもできなかった最高の着地/安倍元首相暗殺事件の被告擁護勢力と民主主義教育の敗北

Posted at 25/12/12

12月12日(金)晴れ

忙しいのだが昨日は懸案が一つ終わったのでやれやれという感じで早く寝たつもりだったのだが、起きたらもう6時前で朝が忙しくなった。ゴミをまとめて出しに行きがてらセブンで週刊漫画タイムズを書い、お城の近くのファミマまで走ってスペリオールを買い、職場に出てゴミをまとめ、出して帰ってきた。帰ってから漫画の読みたいところだけ読んだが、「浪人生の彼女とスーパーで」が次回最終回、「トリリオンゲーム」が今回最終回ということで、なんとなくしみじみしてしまう。

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「浪人生の彼女とスーパーで」は30代の冴えない自信のない男性と浪人生の19歳の彼女が付き合う話なのだが、現代のコンプラに挑戦している感じが良くて読んでいたのだけど、そんなには展開しないまま終わりになりそうだが、まあ毎回やることはやっていたしこんなものかなと思ったり。この男性が「成長」するところを見たかったのだけど逆に言えば成長しないところが魅力なのかも、という解釈もできるのかなと思ったり。

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「トリリオンゲーム」は前回主人公が行方不明になり、今回はどういうエンドになるのだろうと思っていたが、期待通りのエンドだった。こういうエンドがビシッと決まるのは実は結構難しい気がする。鬼滅の刃も進撃の巨人もちょっと着地が乱れたんじゃないかという感があった。素晴らしい。さすが稲垣さんと池上さんだと思う。この組み合わせ、思ったよりすごく上手くハマった。最終回のアオリ?に「令和の絶対エース原作者・稲垣理一郎」「進化し続けるレジェンド・池上遼一」とあったがまさにその通りという感じ。次回作があるなら期待したい。

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日本の歴代首相で殺害された者、というのは伊藤博文、原敬、濱口雄幸、犬養毅、高橋是清、斎藤実、安倍晋三の7人か。明治に一人、大正に一人、昭和に四人、平成がゼロで令和に一人。実質的な総理大臣という意味で内務卿の大久保利通を入れたら明治は二人になるが。

それにしても、昭和は四人とも戦前だから、安倍首相の暗殺というのは本当に時空を超えたあり得ない出来事が起こったというのは良くわかる。前回の暗殺は二・二六事件の1936年。安倍暗殺事件は3年前、2022年だから86年の空白である。

この憲政史上起こってはならない暗殺を引き起こした山上被告を援護する声があるというのは、民主主義というものを根幹から理解していないという人がいるということだろう。日本の教育の敗北とはこのことかもしれない。特に民主主義教育の。

今日は母を病院に連れていくのでこのくらいで。もう少し早くから書き始めるつもりだったのに出遅れてしまった。


「法は人生の初期設定」という認識と「男女関係」というものとのはかばかしくない出会いなど

Posted at 25/12/11

12月11日(木)薄曇り

昨日は午前中に会計の仕事をしてもらいながら自分は母を歯医者に連れて行ったり。いろいろ仕事が重なっていて頼んでいることもいろいろあるのだけど、やり忘れていることや急に気がついたことなど結構あってその都度片付けている感じ。心の中をその時大きく占めるものがあると他のことを忘れてしまいがちになり、懸案が片付いてホッとしていろいろその間に出てきたことなどを片付けているとあれこれ忘れていたことなど出てきてしまっていつでも忙しい感じになる。年末にかけて、一つ一つきちんと片付けていけると良いのだが。

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「たとえば「自由」はリバティか」第3章を読み始めたが、今度は「法」と「law」について。法とは何か、「法治主義」や「法の支配」について、そんなに集中的に考えたことがなかったなと読んでいて思う。なぜ法が人間の行動を縛ることができるのか、そういうものだと最初から思っていたからそれについてそんなにきちんと考えてこなかったなと思う。カントやベンサムについても哲学的な形而上学的な議論ではそんなに魅力を感じなかったが、法について考察しているのを読むとなるほどと思うところがあり、法についてちゃんと考えることは重要なことだなと認識しつつある。

子どもの頃、法というものは初期設定みたいなもので、人生というものはその初期設定を前提に展開していくゲームみたいなものと捉えていたところがある気がする。小6の頃になぜか大人向けの法律相談の雑誌みたいなのを読んでいて「肉体関係を許してしまったが捨てられた。損害賠償を請求できないか」みたいなものを読んで理解と感想の行き場に困ったり、その後なぜかモーパッサンの「女の一生」を読んでいたら初夜に無理やり夫に犯された主人公の話(記憶なので不確か)が出てきたりして、今考えると男女関係というものに出会うのにこういう方面から最初に認識したというのは自分の人生にとってはかばかしいことではなかったなと思ったのだが、まあ法律というものもそういう相談に対してああだこうだとアドバイスしてそれはできるとかそれはできないとか書いてあって、まあそういうゲームのルールみたいに捉えてしまったのはそういうこととかがあったのだろうなと思う。

しかし法というものももちろん制定した人たちがいるわけで、それがどんな意図で制定されたものなのかとかを掘り下げていくことで法というものはどういうものかということがもっと深くわかるのだなと今更ながらに思ったし、ゲームのルールは変えることができるわけだから法について考えていくことで社会のあり方とかももっと考える方向性を広げることができるなと思ったのだった。

今朝はとりあえずここまでで。

「たとえば「自由」はリバティか」:「権利 right」は「ワガママ」ではなく「女の一分」/青森県東方沖地震と後発地震注意情報/マンガ「アルスラーン戦記」のオリジナル展開/散髪と邪念

Posted at 25/12/10

12月10日(水)晴れ

午前5時の気温はマイナス3.6度。よく晴れて冷え込んでいる。とは言え12月だから不自然というほどでもない。青森の被災地は寒いことだろうと思う。できるだけ暖かくご安全にと祈るばかり。「後発地震注意情報」というのが運用開始後初めて出されているとのことだが、東日本大震災の時もそうだし熊本地震の時もそうだったが、大きな地震の後に余震が起こることは以前から知られていたけれども、巨大地震の前にやや大きめの地震が起こることもあり、そういうことからこういう形の注意情報が創設されたということのようだ。実際に巨大地震が起こる確率はそう高くはないが、1週間程度は注意しておきましょうということで、まあ理にかなっているようには思われる。急いで復旧してもまた地震がきてまた壊れてしまった、みたいな話は能登地震の時もあったので、しばらくは様子を見つつ復旧する、という姿勢がおそらくはリーズナブルだということなのだろうと思う。

とは言えライフラインの復旧は急務なのでそこは難しいところだが、いわば二次被害というものもある程度は考えておかないといけないということでもあるのだろう。経験を重ねて防災対策も深まっていくのだなと思う。

昨日はいろいろやることを考えていたらかなりたくさんあったのだが、もう髪の毛が限界まで伸びていたということもあり、易を立てたら散髪に行く方が行かないよりはマシな卦だったので、電話して9時ちょうどにいくことにした。床屋さんの駐車場まで車で行き、散髪してもらって終わったら10時20分くらい。いつもコーヒーを出してくれるのだが時間がないからとお断りしてお金を払って車に戻り、市役所の隣の銀行へ。必要なお金をおろしてから駅前の銀行まで行き、資金補充。それから不動産屋さんへ行って駐車場代を払う。本当は月末に払うべきものを払い忘れていたことに朝、会計を整理していて気づいたのだった。謝ったらまあまあという感じだったのではあるが、忘れないようにしないとと思った。

それから西友へ行ってお昼の買い物とお客をした時の菓子を買い、蔦屋へ行って雑誌を見たが、ない。時間がある時にもう一つの書店に行こうと思ってとりあえず諦めて、戻ってきてクリーニングを受け取って、セブンイレブンでSuicaのカードにチャージして、カフェオレを買って帰る。12時から2時に指定で荷物の受け取りがあったので12時の10分くらい前に戻ったのだが、すぐピンポンが鳴って12時前に配達の人が来て荷物を置いて行った。帰ってくるのを待ち構えていたという感じだろうか。いずれにしても用事が早めに済んだのはよかった。昼食をとって疲れが出てきたので横になる。

横になっていると邪念がいろいろ頭の中を駆け巡っていたのだが、まあ疲れが出た時にはありがちなことではある。今朝起きた時もだいぶそういうのがあったのだが、なるべく心を空っぽにし、また体の中の局所的な緊張みたいなものも気を通して無くすようにはした。ゼロにはならなくても少しはマシになる。2時半ごろ出かけてもう一つの書店まで走り、雑誌を見たがやはりなかった。仕方ないのでアプリで探したら、マガポケで最低限の課金で読みたいものは読むことができたのでまあよかったのだが、「進撃の巨人」の好長期にはコンビニでも買うことができた別冊マガジンが今や書店を二軒回っても置いてないという状態なのは隔世の感があるなと思う。

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「アルスラーン戦記」は原作で言えば前半のアルスラーンによるパルス統一という大団円の部分なのだが、すでにオリジナル展開に入っていて、つまりは後半の統一その後は描かず、ここで終わらせるということなのだろう。原作者の田中芳樹さんは昨年脳梗塞で倒れられ、今はリハビリ中であることが先日Twitterで明らかにされたが、この辺りはだから作画の荒川弘さんがオリジナルで展開されているということなのだろうと思う。またそのあたりも情報が出てくることはあるだろうから、お待ちしたいと思う。原作はやや寂しいエンドだったので、ハッピーエンドになってくれると良いなと思っているのだが。

***

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渡辺浩「たとえば「自由」はリバティか」(岩波書店、2025)読んでいる。一つ目は「自由とliberty」の問題だったが、二つ目の「権利とright」のところまで読み終えた。残りは法とlaw、自然とnature、公私とpublic/private、社会とsocietyということになる。どれも社会科学における基本概念中の基本概念であって、この概念をいかに正確に捕まえるか、また日本語のイメージだとどういうことになるのか、というあたりは思考レベルでも法を運用する(つまり立法や司法、あるいは行政の)実務レベルでもかなり重要なことだろうと思った。

権利というのも日本語だと「ワガママ」とルビを振られたこともあるようなイメージで使われているわけだけれども、本来rightというのは「正しい」という意味があるわけで、人間にとってのrightがそんな気ままなものというのもちょっとずれているわけだけど、これは「権」「利」という言葉のイメージに引っ張られているところが大きいと著者は言うわけで、これはその通りだろうと思った。

rightというの本来「法的あるいは道徳的に正当な要求」であり、要求し実現することが正義であるべきものだが、これは「信念としての正義」というよりは「公平としての正義」だと著者は説明している。

ある人にのみ与えられた権利はrightではなくprivilegeであり、日本語では普通「特権」と訳されている。自由もある意味自由民にのみ認められた特権だったわけだが、全ての人間に生まれながら人間としての権利があるという概念が出てきたことによって人間としての権利=human raightsの概念が生まれ、全ての人間の権利になったという過程もある。

西洋では「正義の女神」は目隠しをして天秤ばかりでことの敬重を測るわけで、これは「余計な斟酌をしない」ということなわけだけど、日本国憲法の第76条「(裁判官は)その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される」でいうところの「良心」とは「目隠しをして天秤ばかりではかる」ことを意味しているのだろうと思う。実際にはもっと個人的な信念によって判決が下されていることが多いようには思うが、それは本来の考え方からはずれているのではないか。

そのようなわけで、結局最終的にはrightの訳は「権利」になってしまったわけだが、いろいろな訳の案はさまざまにあった、というのは参考になるなと思う。例としては「正直(せいちょく)・通義・権理・権義」などの案があげられている。

ただ、rightにあたる概念が日本になかったとかと言えばそうではなく、たとえば江戸時代に使われていた「株」とか「分」という言葉がそれにあたるという説明はわかりやすかった。

江戸時代は著者の表現では「家業国家」であり、将軍から百姓まで人々は家業を持ち、それを実行することによって社会が維持されていくという考え方があったという。つまり、その家業を守ることが「分を守る」ということであり、武士の「一分」とか「男の一分」と言ったものがよく取り上げられるけれども、承認には商人をやるための「株」があり、農民には「百姓株」があって、それを受け継いでいくという考え方であった。江戸末期の「御家人株」というのはよく知られているが、勝海舟なども先祖が金貸だったのが御家人株を購入して武士に成り上がった家系なわけである。女性には女性の「一分」があり、それを否定された「女が立たない」「女が廃る」というわけである。この「株」とか「分」の概念がrightの概念に最も近い、というのはなるほどと思った。

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これは先日読んでいた前田勉「近世日本の支配思想」(平凡社ライブラリー、2025)で説明されていた兵営国家としての近世社会における役割意識というものと同じことが説明されていると思うのだが、この二つの説明の重なりがどのように関係しているのか、平凡社ライブラリーの方では注が付いてなく、「たとえば自由は」の方では前田氏の研究は引用されていないのでどういう関係にあるのかはよくわからない。渡辺氏の方が10歳ほど年長だが論文自体の前後関係もどうなのかはちゃんと調べてみないとよくわからないのだけど、参照関係がないわけでもないだろうなとは思う。

前田氏の方ではこの「役割」から外れた人の生きづらさだとか居場所としての意味が強調されていた感があったが、こちらでは「権利」に通じる「人が簡単に奪うことができないもの」としての側面を強調しているのがなるほど法と倫理と道徳の境目あたりの研究だとそうなるんだなと思ったのだった。興味深かった。

諸富徹「税の日本史」を読み始めた:取られる側の思考と取る側の思考/アウトプット過多と「自分を遊ばせること」/自分のための文章と仕事としての文章

Posted at 25/12/09

12月9日(火)曇り

昨日は午前中ブログ/noteを書いて入浴した後、とは言っても11時になっていたのだが、歩いて出かけて近くの和菓子屋へいき、弁当を買った。日曜の夜が鮭の西京焼きだったので魚系でないもの、と思い、肉団子弁当党派ぎを買う。弁当をぶら下げていくのは少し気が引けたが、近くの図書館まで行って「たとえば「自由」はリバティか」があるか検索してみたら、区内の他の図書館に3冊あったが、全て貸出中だった。まあそんなものか、と思ってCDの棚を少しみて、フィッシャーディースカウが歌うシューベルトの「冬の旅」のCDを借りた。それから家に戻り、あれこれして弁当を食べ、洗濯機をかけて1時過ぎに出かけた。集合住宅の前を出ると左に信号が見え、バスに乗るならこちらなのだが歩いて駅に行くなら右。信号が赤ならバスに乗ろうと思ってみたら赤だったので交差点まで歩く。信号が変わって交差点を渡って、バス停でバスを待っていたがなかなか来ない。まああるあるではあるが。

バスに乗って地下鉄駅まで出て、地下鉄に乗って大手町へ。丸善に行って本を見る。書きたいものがなくなる、面白いものが感じられなくなる、というのはアウトプット過多であることがある、というのは「2.5次元の誘惑(リリサ)」の教えの一つだが、アウトプットのために好きなもの、あるいは自分にとって必要なものを後回しにしたり我慢したりする、というのは本末転倒でありある種の罠だ、ということを自分の過去noteで読んでそうだよなあと思ったり。

https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496389787914

https://note.com/kous37/n/n3786c193a468

ということがあったので、なるべく積極的に本屋巡りとか本来自分が楽しいと感じることをやろうという気持ちもあって丸善に出かけたわけである。で、普段はあまりしないのだが地下からエスカレーターで1階に上がり、ぐるっと書棚を見て2階に上がって、雑誌の棚や小説の棚、マンガの棚をぐるっとみてから3階に上がって新書のあたりを見て面白そうな本を一つ手に取り、アートのあたりを一通り見てから歴史や社会科学の方を見てからこの新書を買うことにした。

***

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買うことにしたのは諸富徹「税の日本史」(祥伝社新書、2025)。国際関係も大事だが、国内政治の上では一つ大きく問題になっているのは税の話で、国民民主党が躍進したのも石破政権が降ろされて高市政権に変わったのもガソリン暫定税率の問題や現役世代の手取りを増やすという税の問題が大きかった。またMMTなど新しい租税理論も出てきているし、ここで歴史的なところから税というものを振り返ってみるのも良いかと思ったわけである。

自分は西洋史を専攻していたから奴隷制の賦役労働、農奴制の賦役(労働地代)と貢納、その貢納の中身も生産物地代から貨幣地代へ、という流れで税制を捉えているところはあるのだけど、税の専門家がどのようにその辺りのところを捉えているのかというのも関心があった。

読んでいて思ったのは歴史学的な租税の考え方がどちらかというと取られる側の立場からの捉え方であるのに対して、この本では取る側、つまり国家の側からそれを書いているなと思った。まあ、考えてみれば税というのは国家が自分の必要のために徴収するものであるから主体はそういう意味では国家の側にある。ヨーロッパの議会制度がこの国王側からの課税について議論し、同意しなければ徴収できないという「課税同意見」から発達したということから取られる側、つまり社会の側からの発想になるわけだが、取る側の発想というのも考えないと税の全体像は掴めないなと改めて思った。ただ、取る側ばかりの立場に立つと取られる側の感情がわからなくなるから革命が起こったり自民党税制調査会が攻撃されたりすることになるわけで、どちらのサイドにも立てなければ税制度というものはうまくいかない。そういう意味で言えば税制というのは政治の一丁目一番地みたいなものだなと改めて思った。

国民民主党の議論が支持されたのは、取られる側の立場としてどう感じているのか、またここはおかしいんじゃないか(ガソリン暫定税率の恒久化している実態)とか現役世代の負担が重すぎるから課税最低限の額を引き上げるべきだとか、従来の単なる政府攻撃を超えた具体的な是々非々論が国民の心を捉えたわけで、だから取られる側の立場に立つだけでなくて取る側のことも考えつつやれるところが評価されたわけだから、ようやく日本にも政治が成立してきたなという感じはあった。

内容はまだパラパラ見ただけだが、鎌倉時代の税制論からどうしたら鎌倉幕府が生き残れたかということについて分析していて、安達泰盛が提案した弘安徳政が成功していたら可能だったのではという分析が興味深かったが、これは霜月騒動によって安達一族が討ち取られたために頓挫しているということでその角度からこの時代を見たことがなかったので面白いなと思った。

また室町幕府の収入源は足利氏の直轄領は鎌倉幕府に比べてかなり少ないので収入を多様化させ、特に土倉や酒屋にかける土倉役・酒屋役という金融業者への課税が大きくなったが、土倉や酒屋に対して徳政一揆がかけられると課税もできなくなる、というメカニズムがなるほどと思い、治安維持能力が財政的にも政権維持の決め手だったから能力が失われると没落した、というのはわかりやすいと思った。

律令以前の大和政権の財政基盤は屯倉と呼ばれる直轄領に支えられていて、豪族たちにも貢納を要求していたがそれは服属儀礼としての側面の方が強かった、という指摘もなるほどと思ったが、この辺りの古代土地制度史みたいなものの現代の研究状況は自分が捉えきれてないなとも思った。

色々と興味深いのでこちらも読んでいきたいと思う。

***

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そう言えばこういうのが「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」で言っている「アーティスト・デート」ということだなと思いながら、一冊だけ買って地下鉄で帰り、帰りは駅から歩いた。割と暖かくて少し汗ばむくらいなのは、日曜日と同じだった。家に帰って片付けを始め、洗濯ものを干したり洗い物をしたりゴミをまとめたり。そろそろアンプの修理にも手をつけなければと思うのだが考えるだけで色々大変なので次回に回す。荷物を運んだりゴミを捨てたりして駐車場を出たのは結局もう暗くなり始めた4時半になった。これは道が混むなと思う。

近くのローソン併設のスタンドまで走って給油。ここは車が順番待ちをしていることが多いのだが、昨日は割とすんなり入れた。給油後ローソンでコーヒーとソイジョイを買って出発。首都高に乗るまでも、乗ってからもしばらくは順調で嘘みたいだなと思ったが、三宅坂の前で少し混み、代々木のあたりから本格的な渋滞になった。西新宿の合流を抜けるまではずっと混んでいて、それでも高井戸を過ぎたらだいぶ流れてきた。石川PAについたのが6時10分くらいだったから、順調なときよりはかなりかかった感じである。八王子ラーメンを食べて夕食を済ませ、途中境川PAでトイレ休憩をし、そこで朝のパンも買ってそのあとは実家までノンストップで走ってついたのは8時半ごろだったと思う。考えることがいろいろあったせいか案外眠くならなくて、ソイジョイを食べて入浴し、少しうたた寝をしたあと11時に寝床に入ったが、寝付きが少し悪かった。寝ていても夢というかいろいろな思念が起こっては消えていった感じだった。

***

この文章は基本的に日記、つまり自分のための文章という意味合いが強いのだが、もちろん公開しているので読んでもらう意味はあると思って書いている。ただ、仕事としての文章というのとは違うところが多い。必要も趣味も仕事も全部ごった煮と言えばいいか。自分としてはこういうのも面白いのではないかと思って書いているのだけど、ただしっかり仕事として文章を書いたほうがいいなということも考え始め、そういう方向から今後の書き方も考えていきたいとは思っている。

自分が何が好きなのかということと自分が何をできるのかということを整理するために子供の頃から自分の好きなものと得意なもの、できるようになったことなど書き出していたら、子供の頃の自分がいかにものを作ったり書いたりするのが好きだったかとか、物語やお話や音楽が好きだったかなどを改めて思い出して、いろいろ考えたりした。大学卒業後、つまり大人になってからのことももう一度振り返って方向性を考えていけると良いかなと思っている。

***

深夜に青森県東方沖でマグニチュード7クラスの地震があり、70センチほどの津波が観測され、八戸で震度6強が観測されたとのこと。夜中のことなので被害状況が明らかになるのはこれからだろうと思うが、どうか皆様ご安全に。

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