「ふつうの軽音部」:鳩野ちひろのオリジンとライジング(7)鷹見との対立と大道・水尾のサポート/プーチンがゼレンスキーを排除したい理由/日曜午後の帰京

Posted at 25/03/31

3月31日(月)曇り

今日で令和6年度も終わり。昨日はお昼ごろに親戚の法事があり、線香など買ってお寺に行って法事に出席し、直会で葬祭のホールに行って献杯。両親の世代は誰も来れなくて、いとこの世代がだいたい来ていたので、私は自分だけ出ればよいと思っていたけど、弟や妹たちも出てもらえばよかったなと後で思った。家によって集まるメンツが違う、というのはまああたりまえなのだけど、三回忌のあとの七回忌でこの4年で親戚も健康状況がかなり変わったということもあるかなと思った。いろいろだなと。

法事の席を辞してから直接インターまで行って帰京。普段なら日曜日は午前中に出てお昼ごろ東京につく段取りにするのだが、昨日は出るのが3時前になったので地元でインターに行くにも渋滞、高速でも車が多く、談合坂から小仏トンネルまで1時間以上かかる感じだった。途中境川でいつものモツ煮弁当を買ったが、これは夕食用。八王寺近くまで走ってナビにはずっと渋滞の赤色表示が出ているし、PAはどこも入口が行列になってるから石川なんか凄い混雑だろうなと思い、その原因も自然渋滞でなく事故渋滞のようだったので、一度やってみようと思っていた八王寺インターで降りてどこかのコンビニにより、トイレを借りて20号で国立府中まで走る、というのをやってみた。

そういう当てのない感じで走ったので降りてからも道が分からず、知らないうちに16号を南下していて結果的に正解だった。道沿いにようやく見つけたセブンでトイレを借り、飲みものを買ってナビをした道に設定してその通りに動いたらすぐ20号に出た。今考えてみると高速は国道より北側を走っているのだから南下すればいいのは当然なのだが、行き当たりばったりでまあうまく行ったからよかったのだが、という感じ。20号をそのまま走って日野バイパスを行き、石田大橋を渡るとすぐ国立インターに出たのでそこで高速に復帰した。

セブンのレシートを見ると17:47なので自宅に帰りついた19:18頃を考えるとそこから1時間半かかったことになる。原PAでコーヒーを買ったレシートは14:50だからそこから八王寺まで3時間。まあやはり日曜は午前中に出た方がいい。さすがに帰りついた後にどこかに出かける気合はなかった。

***

https://x.com/royterek/status/1906045580402667651

ネットを読んでいてなるほどと思った指摘なのだが、ウクライナーロシア関係において、プーチンはゼレンスキー大統領の存在自体を排除したくて仕方がない、というのはなるほどと思った。むしろその排除のために戦争を起こしたのでは、というのは当初のキーウ急襲を考えるとあながちトンデモでもないかも、という気はする。

プーチンはウクライナはロシアと東スラブの兄弟国であり、ロシアと一体であるか、少なくとも「ロシアの勢力圏内」にいなければならない、と考えているわけである。

そしてウクライナは西側に影響されてネオナチが政権を握り、ロシア語話者が迫害されている、というストーリーをつくってウクライナを従わせようとしていたわけである。

しかしそこにロシア語を話すユダヤ人のゼレンスキーが政権を握ってしまった。スラブ系でないから「一体であるべき東スラブ」の理念に反するし、ユダヤ人であるからネオナチという批判もできず(していたけど)、ロシア語話者だから「迫害」も主張できない。ゼレンスキーは当初西側寄りの政治家たちを批判し、ロシアと対話することを主張して当選したわけだけど、ロシアはまともに対話に応じず、ゼレンスキーの融和姿勢を受け入れなかった。彼を認めるとすべてのナラティブが崩壊するからなのだ、と言われてみるとまさにその通りだと思った。

プーチンとしては、自分のナラティブを受け入れてくれるトランプがアメリカの権力を握っているうちにゼレンスキーを追放したいと考えていて、そのために大統領選挙だのなんだのと言いだしている、と言われてみるとすべてがつながるわけである。

「全てがつながる」という表現も最近は陰謀論の専売特許みたいになってきていてやれやれ(村上春樹並感)なのだが、客観的な視点で見て論理的に整合的に説明できる、という意味でなるべく使っていきたい。

だから逆に言えばゼレンスキーを支持することがプーチンに対して最大の牽制になるわけで、ヨーロッパ諸国もウクライナ国民も「問題はあるが今は支持する」と言っているのはそういうことだよなと思う。戦争は半ば以上、言葉でやるものだなと思う。プーチンは自分の言説に現実を合致させるために戦争を起こした、ということなんだろう。ヒトラーとかもそういうことをやっていた。

***

https://amzn.to/3EbUXJT

「ふつうの軽音部」鳩野ちひろのオリジンとライジング、という話。弾き語り修業中にたまき先輩に聞いてもらい、ほめられたことで鳩野の修行の成果が現れてきた、ということまで前回書いたが、今日は(7)藤井彩目の勧誘という「転機」、これは3巻までの最大の山場になるわけだけど、その一連の動きが弾き語り修行の最終日(つまり夏休み最終日)に厘と桃が弾き語りの場所に現れたことで始まるわけである。

前段として、彩目は鷹見に振られて軽音部をやめた舞伽に代って(それでバンドが解散したために桃がハトノのバンドに参加することにつながるわけだが)、同じバンドの鷹見と付き合っていたけれども、厘の仕掛けもあって鷹見に嫌われるようなことを鷹見の前で喋ってしまい、鷹見に振られるという展開が起こっている。そしてそれに代わって鳩野と同じ店でバイトをしている同中の水尾が鷹見のバンド、protocolに加わるのだが、軽音部をやめようとしている彩目を止めて、自分たちのバンドに加えようと厘の画策が始まるわけである。

「なぜ彩目を加えるのか」という疑問に厘はよくわからない返答をして鳩野も桃も煙に巻かれるが、基本的に桃も鳩野も前向きである。桃は彩目と実は同小だったということが分かり、恋愛のいざこざで音楽をやめるということに反発を感じているから(それは桃の特性もあるのだが)やめさせたくない、という動機が強く、鳩野の場合はあとで明かされるが笑われたりした嫌な思い出もあるけど体育祭で困っているところを助けられたり基本的にいい人だという印象を持っていたこと、また最初のライブで彩目の演奏を聴いてめちゃくちゃうまいと思って憧れたこと、があった。

三人はその方向でまとまるが、彩目は学校を休んだり話を聞こうとしなかったり多難な感じなのだが、彩目に合うのが気まずいと思っていた鳩野が自分だけトイレに行った帰りに鷹見が彩目の悪口を言っているのを聞いてキレてしまい、鷹見と口ゲンカになる。結局「自分を好きな人を傷つけたことを認めたらどうなの?」という正論を言ってしまい自分で恥ずかしくなってそこから逃げるということになってしまうが、そこで三人に遭う。

ここまでが旧約(ルーキー版)の展開で、そのときからの読者はずっとその先を待ちわびていたわけだが、鳩野は彩目に「自分の弾き語りを聞いてはいるかどうか判断してくれ」というわけである。待たされた結論としては本当に待ったかいがあった、というセリフだった。

「彩目を勧誘する」という転機に、「鷹見との決定的な対立」という要素が加わるが、それだけでは彩目は動かない。彼女を動かした決定的な要因は、鳩鷹のケンカを見ていた大道(桃のもとバンドメンバー)が彩目に「鳩野ちゃんが藤井さんのために鷹見くんに怒っていた。歌ぐらい聞きに行ってあげたらどうなの?」というセリフだったわけである。ここで大道のサポートが入ったことの意味はとても大きくて、大道は脇役ではあるけど人気投票でもはーとぶれいく(鳩野のバンド)の4人、プロトコル(鷹見のバンド)の4人、主役を張った回が続いたことがあるたまき先輩、新しいキャラだが急激に人気が出た算(新年度副部長)に続いて軽音部の仲間のヨンス、るりに続く得票を取っている。ヨンスとるりが個性的なキャラで得票したのに対し大道は主に桃との関わりで出てきていたのだが、ここで決定的な役割を果たしたことでキャラとしての立ち位置が大きなものになっている。鳩野にとってもサポーターとして重要な存在になるわけである。

彩目のかたくなな心が溶け、解放されていくことはそんなに簡単ではないのだが、ここまででその前段階が整ったことになる。また、実はその日にバイトが入っていることを忘れていた鳩野は窮地に陥るが、そこに偶々現れた水尾が代って入ってくれることになり、窮地を脱する。水尾は大道とは違う立場だけど、鳩野が困っているときにサポートの手を伸ばす人としても描かれていく感じはある。

「ふつうの軽音部」:鳩野ちひろのオリジンとライジング(7)鷹見との対立と大道・水尾のサポート/プーチンがゼレンスキーを排除したい理由/日曜午後の帰京

Posted at 25/03/31

3月31日(月)曇り

今日で令和6年度も終わり。昨日はお昼ごろに親戚の法事があり、線香など買ってお寺に行って法事に出席し、直会で葬祭のホールに行って献杯。両親の世代は誰も来れなくて、いとこの世代がだいたい来ていたので、私は自分だけ出ればよいと思っていたけど、弟や妹たちも出てもらえばよかったなと後で思った。家によって集まるメンツが違う、というのはまああたりまえなのだけど、三回忌のあとの七回忌でこの4年で親戚も健康状況がかなり変わったということもあるかなと思った。いろいろだなと。

法事の席を辞してから直接インターまで行って帰京。普段なら日曜日は午前中に出てお昼ごろ東京につく段取りにするのだが、昨日は出るのが3時前になったので地元でインターに行くにも渋滞、高速でも車が多く、談合坂から小仏トンネルまで1時間以上かかる感じだった。途中境川でいつものモツ煮弁当を買ったが、これは夕食用。八王寺近くまで走ってナビにはずっと渋滞の赤色表示が出ているし、PAはどこも入口が行列になってるから石川なんか凄い混雑だろうなと思い、その原因も自然渋滞でなく事故渋滞のようだったので、一度やってみようと思っていた八王寺インターで降りてどこかのコンビニにより、トイレを借りて20号で国立府中まで走る、というのをやってみた。

そういう当てのない感じで走ったので降りてからも道が分からず、知らないうちに16号を南下していて結果的に正解だった。道沿いにようやく見つけたセブンでトイレを借り、飲みものを買ってナビをした道に設定してその通りに動いたらすぐ20号に出た。今考えてみると高速は国道より北側を走っているのだから南下すればいいのは当然なのだが、行き当たりばったりでまあうまく行ったからよかったのだが、という感じ。20号をそのまま走って日野バイパスを行き、石田大橋を渡るとすぐ国立インターに出たのでそこで高速に復帰した。

セブンのレシートを見ると17:47なので自宅に帰りついた19:18頃を考えるとそこから1時間半かかったことになる。原PAでコーヒーを買ったレシートは14:50だからそこから八王寺まで3時間。まあやはり日曜は午前中に出た方がいい。さすがに帰りついた後にどこかに出かける気合はなかった。

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ネットを読んでいてなるほどと思った指摘なのだが、ウクライナーロシア関係において、プーチンはゼレンスキー大統領の存在自体を排除したくて仕方がない、というのはなるほどと思った。むしろその排除のために戦争を起こしたのでは、というのは当初のキーウ急襲を考えるとあながちトンデモでもないかも、という気はする。

プーチンはウクライナはロシアと東スラブの兄弟国であり、ロシアと一体であるか、少なくとも「ロシアの勢力圏内」にいなければならない、と考えているわけである。

そしてウクライナは西側に影響されてネオナチが政権を握り、ロシア語話者が迫害されている、というストーリーをつくってウクライナを従わせようとしていたわけである。

しかしそこにロシア語を話すユダヤ人のゼレンスキーが政権を握ってしまった。スラブ系でないから「一体であるべき東スラブ」の理念に反するし、ユダヤ人であるからネオナチという批判もできず(していたけど)、ロシア語話者だから「迫害」も主張できない。ゼレンスキーは当初西側寄りの政治家たちを批判し、ロシアと対話することを主張して当選したわけだけど、ロシアはまともに対話に応じず、ゼレンスキーの融和姿勢を受け入れなかった。彼を認めるとすべてのナラティブが崩壊するからなのだ、と言われてみるとまさにその通りだと思った。

プーチンとしては、自分のナラティブを受け入れてくれるトランプがアメリカの権力を握っているうちにゼレンスキーを追放したいと考えていて、そのために大統領選挙だのなんだのと言いだしている、と言われてみるとすべてがつながるわけである。

「全てがつながる」という表現も最近は陰謀論の専売特許みたいになってきていてやれやれ(村上春樹並感)なのだが、客観的な視点で見て論理的に整合的に説明できる、という意味でなるべく使っていきたい。

だから逆に言えばゼレンスキーを支持することがプーチンに対して最大の牽制になるわけで、ヨーロッパ諸国もウクライナ国民も「問題はあるが今は支持する」と言っているのはそういうことだよなと思う。戦争は半ば以上、言葉でやるものだなと思う。プーチンは自分の言説に現実を合致させるために戦争を起こした、ということなんだろう。ヒトラーとかもそういうことをやっていた。

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前段として、彩目は鷹見に振られて軽音部をやめた舞伽に代って(それでバンドが解散したために桃がハトノのバンドに参加することにつながるわけだが)、同じバンドの鷹見と付き合っていたけれども、厘の仕掛けもあって鷹見に嫌われるようなことを鷹見の前で喋ってしまい、鷹見に振られるという展開が起こっている。そしてそれに代わって鳩野と同じ店でバイトをしている同中の水尾が鷹見のバンド、protocolに加わるのだが、軽音部をやめようとしている彩目を止めて、自分たちのバンドに加えようと厘の画策が始まるわけである。

「なぜ彩目を加えるのか」という疑問に厘はよくわからない返答をして鳩野も桃も煙に巻かれるが、基本的に桃も鳩野も前向きである。桃は彩目と実は同小だったということが分かり、恋愛のいざこざで音楽をやめるということに反発を感じているから(それは桃の特性もあるのだが)やめさせたくない、という動機が強く、鳩野の場合はあとで明かされるが笑われたりした嫌な思い出もあるけど体育祭で困っているところを助けられたり基本的にいい人だという印象を持っていたこと、また最初のライブで彩目の演奏を聴いてめちゃくちゃうまいと思って憧れたこと、があった。

三人はその方向でまとまるが、彩目は学校を休んだり話を聞こうとしなかったり多難な感じなのだが、彩目に合うのが気まずいと思っていた鳩野が自分だけトイレに行った帰りに鷹見が彩目の悪口を言っているのを聞いてキレてしまい、鷹見と口ゲンカになる。結局「自分を好きな人を傷つけたことを認めたらどうなの?」という正論を言ってしまい自分で恥ずかしくなってそこから逃げるということになってしまうが、そこで三人に遭う。

ここまでが旧約(ルーキー版)の展開で、そのときからの読者はずっとその先を待ちわびていたわけだが、鳩野は彩目に「自分の弾き語りを聞いてはいるかどうか判断してくれ」というわけである。待たされた結論としては本当に待ったかいがあった、というセリフだった。

「彩目を勧誘する」という転機に、「鷹見との決定的な対立」という要素が加わるが、それだけでは彩目は動かない。彼女を動かした決定的な要因は、鳩鷹のケンカを見ていた大道(桃のもとバンドメンバー)が彩目に「鳩野ちゃんが藤井さんのために鷹見くんに怒っていた。歌ぐらい聞きに行ってあげたらどうなの?」というセリフだったわけである。ここで大道のサポートが入ったことの意味はとても大きくて、大道は脇役ではあるけど人気投票でもはーとぶれいく(鳩野のバンド)の4人、プロトコル(鷹見のバンド)の4人、主役を張った回が続いたことがあるたまき先輩、新しいキャラだが急激に人気が出た算(新年度副部長)に続いて軽音部の仲間のヨンス、るりに続く得票を取っている。ヨンスとるりが個性的なキャラで得票したのに対し大道は主に桃との関わりで出てきていたのだが、ここで決定的な役割を果たしたことでキャラとしての立ち位置が大きなものになっている。鳩野にとってもサポーターとして重要な存在になるわけである。

彩目のかたくなな心が溶け、解放されていくことはそんなに簡単ではないのだが、ここまででその前段階が整ったことになる。また、実はその日にバイトが入っていることを忘れていた鳩野は窮地に陥るが、そこに偶々現れた水尾が代って入ってくれることになり、窮地を脱する。水尾は大道とは違う立場だけど、鳩野が困っているときにサポートの手を伸ばす人としても描かれていく感じはある。

「ふつうの軽音部」61話「このまま弾く」を読んだ/寒さとか体調とか

Posted at 25/03/30

3月30日(日)晴れ

今朝は冷え込んでいる。7時半までの最低気温が0.6度。今日の最高気温の予想は10度だが、どこまで上がるか。今のところ東京に帰るつもりなのだが、どんな感じになるか。

昨日は母と妹がいて、午前中にもう一人の妹と甥姪がきた。姪が大学に合格したのでそのお祝いということで少し歓談。こちらは仕事で途中で抜けることになったが、おめでたい。

***

体調がスッキリしないのと急に寒くなったのでいろいろ微妙で、どこまで動いていいものか探り探り動いている。母は妹たちに施設に送り届けてもらったが、いろいろ面倒をみるのが大変なこともあったらしく、やはり年齢というものかなとは思う。

***

夜は「ふつうの軽音部」の更新まで起きていると大変(二日続けて寝不足だった)なので10時前には寝て、起きたら4時だった。まあ6時間ならよく寝られた部類なのだが、寝る間に風呂に入ったのに1時間くらいで足が攣って起きてしまい、もう一度入浴して温めて再度寝た。今朝もいろいろやっているうちに寒くなって、もう一度入浴した。

で、いろいろLINEとか見た後で「ふつうの軽音部」61話「このまま弾く」を読んだが、とてもよかった。

https://shonenjumpplus.com/episode/17106567264478576484

マンガ大賞3位受賞、4月4日に第6巻発行、ハロウィンライブの仮装演奏会が続き、「はーとぶれいく」の演奏が続いていて、桃の選んだ「覚悟を決めろ」彩目の選んだ「ジターバグ」に続いて鳩野は何を選ぶのか、といろいろと関心が集まる展開になっていたが、鳩野の選んだ曲はナンバーガール「IGGY POP FAN CLUB」だった。

https://amzn.to/4clg9Kb

聴きながらもう一度読み直してみたのだが、最初はあまりピンと来なかったが歌詞を読んでこれはかなりエモいと思い直した。特に「君の顔の輪郭をちょっと思い出したりしてみた」という歌詞は致死性がある。思い出は曖昧だから美しいのであって、顔の輪郭などという明確なことを思い出すと良いことも悪いことも全て降ってくる感じがする。この歌詞はやられたという感じ。

しかし鳩野がギターソロの部分で転んでしまい、驚くメンバー、特にドラムに「ドラム止めるな!!」とアイコンタクトを送り、転んだままギターソロを弾き続ける鳩野はかっこいいというかロックだ。「数え切れないほど無くしてまた拾い集めりゃいいさ」という「ジターバグ」の歌詞を思い出す。

曲名も、「FUN CLUB」でなく「FAN CLUB」なのも謎なのだが、英語も怪しいような未熟な若い頃、みたいな意味づけがあるのだろうか。

この作品の面白いところはサブタイトルを前の回に公開する(しない時もあるがそれは仕掛けがある)ことなのだけど、前回「このまま弾く」というタイトルが出た時にはネットでは「弦が切れるのでは」という囁きが広がっていたのだけど、実際には「尻餅をつく」だった。これは予想した人は少ないだろう。

また、鷹見の「プロトコル」と勝負するにあたって厘が「懸念がある」と考えていた内容が明らかにされたが、これも斜め上の内容でかなり可笑しかった。

***

なかなか忙しくてじっくりブログ/noteを書いている暇がなくていけないのだが、これからまた用事があるので今日もこんな感じで。


雪/現代世界と日本を考える:民主主義の理想と明白な運命:正義と悪の二元論もウザいが生存圏的多元主義もヤバい/歳をとってから親しい人に会うことの良さ

Posted at 25/03/29

3月29日(土)雪/雨

昨日は妹が来て母を家に連れて帰り、母と親しい方たちをお茶にお呼びして久しぶりに話をしてもらったり。まあ歳をとってから親しい人に会うというのはいいものだなと見ていて思う。母は89歳、お呼びしたご夫婦もお二人とも80代。この歳で元気なことは本当にありがたいことだと思う。

仕事の方はあれしたりこれしたり、あれしなかったりこれしなかったり。まあいろいろ調整はあるが、思ったより良い結果も出たりした感じはある。まあ山あり谷ありではあるのだが。

夜は妹と話をしていたら12時ごろになってしまったのだが、目が覚めたら4時で、まあちょっと考え事をしてしまって二度寝ができず寝床の中であーでもないこうでもないと思念の運動。こういう時というのは割と時間が早く過ぎるのですぐ5時になって起き出した。風呂に入って着替えて準備して車で出かけて隣町にガソリンを入れにいく。寒いなと思ったら雪が降ってきた。今日は雨の予報だったが、思ったより気温が下がったということか。流石にジャケットでは寒いなと思って薄めのダウンを着て出たが、ガソリンを入れながらこれならロングコートでも良かったなと思ったり。併設のコンビニの人がしきりに外を伺っているので「雪が降ってきましたね」と言ったら「そう、びっくりしました」と。まあびっくりだよね。

***

昨日は篠田英朗さんのニュースレターを読んでいて、いろいろと面白かった。

https://shinodahideaki.theletter.jp

https://shinodahideaki.theletter.jp/posts/3b59c3b0-0bad-11f0-948e-2324123d9a30

https://shinodahideaki.theletter.jp/posts/a2a802c0-020d-11f0-a009-e1047b0ab78c

モンロー・ドクトリンの特徴として「相互錯綜関係回避原則」、「大陸主義」、「明白な運命論」、があげられていて、そうかなるほど、と思う。特に「明白な運命=manufest destiny」論というのがモンロー主義と結び付けて考えていなかったので、その思想がアメリカ建国以来のワシントンが言い残しモンローが体系化した考え方、つまりアメリカ自身の国家的な性質、いわば「国体」の一部であるという考えはなかったのだけど、「今でも明白な運命論はアメリカ国家思想の基調にある」と考えるとトランプ政権だけでなくいろいろな歴史的現象が理解できるなと思ったわけである。

また「大陸主義」は北アメリカー南アメリカを「新世界」とし、ヨーロッパの介入を謝絶するという考え方だから、プーチンの「旧ソ連=ロシアの勢力圏思想」、つまり「ウクライナはロシアの勢力圏でありヨーロッパやアメリカは不介入であるべき」という考え方と重なるところもある。

またヒトラーの「「(ドイツの)生存圏」思想」にも類似するところはあり、また付け焼き刃的な「大東亜共栄圏」論にも共通してくるものがあるだろう。

私などは「地政学」というと「ランドパワー」と「シーパワー」みたいなマハン的なものがぱっと思いつくわけだけどドイツの地政学は生存圏思想みたいなものにつながるから、だから基本的に戦後日本では拒絶されてきたわけで、マハン的な思想もアメリカ帝国主義みたいに(というかそのものとも言えるが)みなされて否定的に見られてきたわけである。

プーチンの「勢力圏」思想はトランプの「大陸主義」、つまりMAGAがアメリカを復活強化させるためのもので、そのためにカナダやグリーンランド、パナマ運河を要求するという考え方と折り合いがいい、というのはまあそうなんだろうなと思う。これはまあ、モンロー主義からドイツ的な生存圏思想、またある種古典的な帝国的な思想にもつながるように思われる。

一方でバイデンの時代は世界を「自由主義圏」と「権威主義圏」に分ける考え方に立っていた、と言われるとそういうことなのか、と思うしバイデンのドクトリンだと言われるとそうだったのかと思うが、つまりウクライナの西欧世界への参入はバイデン・ドクトリンがあってはじめて成立するともいえると。だからゼレンスキーもバイデンを信頼し、逆にトランプと折り合いが悪い、と考えてみるとなるほどと思う。

バイデンの世界の捉え方はいわば反モンロー的な考え方で、これは孤立主義的なモンロー主義国家だったアメリカが世紀転換期の頃から積極的に世界に進出し、門戸開放を唱え、キューバだけでなくフィリピンを支配下にしていく明らかに孤立主義というより世界志向、当時のヨーロッパスタンダードの帝国主義・植民地主義ということになる。特にウィルソンより後には「アメリカの民主主義を世界に広める」という伝道師的な性格を持つようになるわけだが、これも「明白な運命」論の「大陸を文明化する白人の使命」が「フロンティアの消滅」とともに「世界を民主主義化する」という思想にアウフヘーベンし、「清浄で正義に満ちた新世界」と「遅れたしがらみの旧世界」みたいな「世界の二分化思想」につながって、それが第二次世界大戦の「民主主義とファシズム」、冷戦期の「自由主義と共産主義」、バイデンの「自由主義と権威主義」、みたいな二元論に繋がる、と考えてみると大変わかりやすい。

「シーパワー」と「ランドパワー」という二元論は私自身は単に物理的なものだと思っていたのだけど、こうしたに言論的思想と重なる実は価値観に基づくものなんだということが篠田さんの指摘で理解できたところがある。アメリカ的なシンプルな正邪の思想をもとにした世界観なわけである。つまり、シーパワーは明るい正義の勢力であり、ランドパワーは遅れた邪悪な勢力なわけである。日本で「アングロサクソンについていけばいい」という手の保守派がいるけれども、これもなんだか「金魚のフン」主義みたいでみっともないなと思っていたけど、「英米のシーパワーこそ正義」という隠れコマンドがそれを肯定していると考えるとこういう人たちの動機もなるほどと思うところはある。

つまり、日本は大東亜共栄圏思想に走って敗れ、「ファシズム陣営」の一員として「処罰」されたから、「日本の正義を回復するためにはアメリカについていくしかない」という考え方というのは、私は賛成はしないけれどもある種のいじらしさがなくはない。反英米の例えば恒久平和論・全面講和論は日本国憲法前文的な「平和を希求する国際社会」を「英米だけでなくソ連や中国を含んだ連合国全体」と考えたわけで、それが「反米としての親ソ親中」につながっていくわけである。アメリカ民主党的な二元論を受け入れるか受け入れないかの対立、みたいに考えることもできる。

スターリンとヒトラーが手を握ったのはドイツの生存圏とソ連の勢力圏の思想の利害が一致したからで、だから戦争がはじまったらあっという間にポーランドは分割されバルト三国はソ連に併合された。日本が大東亜共栄圏とか言い出したのもドイツやソ連の影響を受けた考え方だったんだと考えると、このかなり唐突な世界観が理解しやすいなと思った。満蒙は日本の生命線とかも含め。多くの人はそこにとどまったが、それをさらにアメリカ的な二元論と合体させて石原莞爾が「最終戦争論」に仕立てたのかなと思ったりした。もちろん石原にとっては正義の側が日本で滅びるべき旧勢力の代表がアメリカなわけだけど。

まあだから年長者の多くは冷戦下で育っているから二元論的な思想の影響が強いわけである。長い間二元論的な考え方の担い手であったアメリカが急に割拠主義的な、生存圏的なことを言い出したから多くの人は戸惑っているが、モンロー主義の大陸主義に先祖返りしたと考えればまあ実にアメリカ的な現象の一つだと思えるわけである。

だから日本人にとってはトランプのいうことは「大東亜共栄圏」的なものを思い出してある種の郷愁を感じさせるわけだが、ロシアにしてもアメリカにしてもそういう割拠的な(二元的でない)地政学を唱える人は東アジアは中国に任せておけばいい、みたいになりがちなので今日本が最も警戒すべきはそこなのだと思う。宣教師的なアメリカにも辟易するが、現代の中国的な世界に巻き込まれてもろくなことにはならない。

モンロー主義について考えると、一番ヤバいのは「明白な運命論」だなと思う。アメリカの保守には根本にこれがある人たちも多いと言われるとなるほど反DEIというのは「明白な運命」への回帰なのかと納得できる。もしそういう世界体制にこれから世界秩序が再編成されていくのだとしたら、日本が中国に巻き込まれないためには日本独自の世界観が重要になるわけで、それを考えると我々の皇国思想はまだまだ弱いなと思わざるを得ない。縄文ナショナリズムなどの得体のしれないものが出てくる。これは和辻的な風土思想のある種の焼き直しなのだと思うが、風土だけで国家を考えるのは難しい。

まあヨーロッパやアメリカの保守というのも多様であるように、日本の保守が多様であること自体はまあそんなものかとは思うが、保守を標榜する公党を見ていると、もう少し頭のいいことを言ってほしいとは思う。

19世紀のモンロー主義的孤立が20世紀のウィルソン主義的世界進出に代わったのは門戸開放主義的な資本の要請もあったわけだが白人支配の「明白な運命」論が宣教師的な「理想の押し付け」に代わりカーター的「人権外交」の方向に行ったと考えるとアメリカはいつの時代も結局同じことをやってるということなんだろうとも思う。

それが一番強烈に押し付けられたのが敗戦後の日本なんだろう。日本は敗戦後強烈な「アメリカ民主主義こそ世界の未来」というウィルソニズムの洗礼を受け続けすぎてしまったためにトランプみたいにモンロー主義に先祖返りした人が出てきても上手く対応できなくなってる。このウィルソニズムを相対化することこそが「戦後レジームからの脱却」の本旨なんだよなと思う。日本の戦後はいわば現代でいう「wokeがレジーム化した世界」だともいえるわけで、「戦後民主主義も一つの考え方に過ぎないという形での相対化ができない人」がめちゃ多いのだと思う。アメリカはもっと多様だからトランプに呆れてはいてもまあまあ対応してるんだろう。

日本の戦前は「アジアに割拠する」という勢力圏的な地政学思想の方向性と「英米のシーパワーの一員になる」というマハン的な地政学思想の方向性の方向性のせめぎあいであったと考えられるなと思う。前者が陸軍、後者が海軍のスタンダードだったのだと思うが、第一次世界大戦後、英米と微妙になると海軍も割拠主義的に近づく方向になり、アメリカとの決定的な対立の素地が作られたということかなと思う。

現代の「メディア、法曹、アカデミアのwoke三位一体」みたいなものも戦後のアメリカのニューディーラー左派思想に強烈に洗脳された戦後民主主義の帰結みたいなものだけど、この考え方が一つのレジームに過ぎないと認識できない人が多いのは、ある意味アメリカ的な「明白な運命論」に呪縛されているということなんだと思う。日本の現代の左派思想がどこまで深く「アメリカ」に汚染されていることか。まあ右派も多分そうなのだけど。まあいろいろ複雑だが、より囚われない姿勢で世界を見て、日本の明日を作っていきたいものである。


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